トイレに「IoT」を導入すれば防犯対策にもつながるってほんと?

連れ込みや暴行など、トイレを利用した犯罪が多発しています。防犯対策をしていても、思いがけず被害者になることもあるかもしれません。でも、そんな犯罪の対策となり得るシステムが、徐々にトイレに導入されているのをご存知でしょうか?

「トイレは犯罪の温床」と言われる理由は?

駅や公園などの公共施設や大型商業施設に設置されている公衆トイレ。いつでも誰でも使えることから、一度は利用したことがあるでしょう。でも、便利な反面、トイレは「犯罪の温床」でもあるのです。

トイレで起こりうる犯罪

公共トイレには誰でも利用できるという利点がありますが、裏を返せば、「犯罪を企む人が容易に侵入することができる」ということです。トイレで起こりうる犯罪として、下記のものがあります。

・痴漢
・盗撮
・窃盗
・暴行
・性的暴行

犯罪が行われるのは、人目のない駅や公園といった公共トイレだけでなく、ファミリーレストランやドラッグストア、大型商業施設など、人で賑わう場所でも日常的に行われています。特に、わいせつ行為やみだらな行為といった性的な犯罪はニュースで頻繁に取り上げられることから、罪を犯す人の多さが窺えます。

強制わいせつ容疑、滋賀県警巡査長を逮捕
福岡県警
飲食店で女性の体を触るなどしたとして、福岡県警は22日、滋賀県警交通機動隊巡査長、西村健志容疑者(30)を強制わいせつ容疑で現行犯逮捕した。
逮捕容疑は22日午後8時50分ごろ、福岡市中央区赤坂の飲食店の女子トイレ内で、客の女性(28)に抱きつき胸などを触るなどしたとしている。逮捕直後は酒に酔って認否を明らかにできなかったが、23日になって「女子トイレに入って抱きつこうとしたが、抱きしめたり胸を触ったりしていない」と否認した。
(引用:毎日新聞

被害者は大人の女性だけではありません。幼い子どもが被害にあうケースも多数報告されています。

3歳男児にトイレでわいせつ疑い
無職の31歳男逮捕「排泄手伝った」
福岡県警田川署は15日、商業施設でトイレに連れ込んだ男児(3)の尿を飲んだとして、強制性交の疑いで同県大任町今任原、無職の男(31)を逮捕した。「店とトイレには行ったが、男児はいなかった」と否認している。
逮捕容疑は4日午後2時5分ごろ、同県田川市のディスカウントストアで面識のない男児に声を掛け、男子トイレの個室でわいせつな行為をした疑い。

(引用:THE SANKEI NEWS

ほかにも、子どもの誘拐や集団暴行、「間違えて男性用トイレに入った女児にわいせつな行為をした」「性的暴行を加えた挙げ句殺害した」という事件も多発しています。被害は女性や子どもに限った話ではなく、男性が対象になるケースもあります。

トイレは密室という性質から、性別や年齢を問わず多数の犯罪が横行している危険な場所でもあります。「男性用トイレと女性用トイレの入り口が近い」「男女兼用」「周囲から見えないように木や壁で囲われている」構造も、犯罪を助長する一因です。例え防犯グッズを用意していても、夜遅くの利用だったり人目のないトイレでは、助けを求めても気づかれないかもしれません。
東京オリンピックを控え、インバウンドの増加から卑劣な事件が発生されることも予想されるため、トイレに関する防犯対策を強化することが今日の課題と言われています。
トイレで発生するこんな犯罪にも十分注意してください。

IoTを活用したトイレが防犯対策に

そんな犯罪多発のトイレですが、「視覚化」することで犯罪への対策として期待されるシステムが開発されました。
それがIoTを活用したトイレの使用状況を確認できるシステムです。

IoTとは?

近年、よく耳にするようになった「IoT」ですが、まだまだ何のことか分からないという人もいるでしょう。IoTとは、「モノのインターネット」という意味の「Internet of Things」の頭文字を取ったもので、「アイオーティー」と読みます。

IoTは何ができるの?

様々なモノがインターネットと繋がるという意味で、もともとコンピューターと周辺機器を繋げることを指していたIoTですが、実は、言葉自体は知らなくても、私たちの日々の生活の中にはIoTを活用したシステムが溢れています。
IoT化をすることで、以下のものが実現できます。

・遠隔操作
・モノの状態の把握
・モノ同士でデータを送受信

自動車の自動運転システムやバスの遅延状況を確認できるアプリケーションもIoT化によって実現したサービスです。ほかにも、スマートフォンやテレビ、エアコンなどの家電とインターネットが繋がったことで、遠隔操作による植物の温度管理やドアの自動開閉、ペットの動向の把握が可能となりました。
(参照:INTERNET ACADEMYMONO-WIRELESS

トイレへのIoT導入が防犯にも繋がる

ここ数年の間に、遠隔操作やモノの状態を把握できるIoTの利点をトイレに活用しようという動きが見られており、続々と民間企業の参入が発表されています。

トイレのIoTシステムとは、個室トイレのドアに設置したセンサーでドアの開閉を感知し、その個室の利用状況を把握するというものです。トイレの状況が確認できる専用のアプリケーションもあり、スマートフォンやパソコンにダウンロードをしておけば、トイレまで行って確認せずとも、「どこにあるトイレがどのくらい空いているか」を把握できます。また、施設の入り口やトイレ付近に電光掲示板を掲げ、そこに表示させる手段を導入する企業もあります。

もともとは、トイレの混雑を解消するために導入されたシステムですが、「個室トイレのドアが○分以上閉まったままの時は、警備会社や警備員に連絡をし、現場まで駆けつけてもらう」「アラームで通知する」などの設定も可能なので、防犯対策としても期待されています。万が一、個室トイレ内で何かがあった時に早期発見が可能となり、犯罪や事件を未然に防ぐことができるのです。
また、利用状況を把握できるということは、「人の少ないトイレを避ける」ことも可能だということ。犯罪の被害者にならないための防犯対策にもなるでしょう。

プライバシーの関係から、トイレ内に監視カメラを付ける対策を取ることはできません。しかし、IoTを活用してトイレの利用状況を「視覚化」することで、犯罪を防止する策となり得るのです。公園や駅などの公共施設、そして商業施設への導入が進めば、トイレでの犯罪も減少されるのではないでしょうか。

公衆トイレでの防犯対策チェックポイントも確認

すでにトイレにIoTを導入している企業

本格的に導入
・小田急電鉄株式会社
・オフィスビル「新橋M-SQUARE Bright」
・株式会社大丸松坂屋百貨店札幌店
・株式会社大丸松坂屋百貨店大丸東京店

試験的に導入(2018年1月現在)
・二条城
・ラゾーナ川崎プラザ

ほか、パチンコ店や飲食店、オフィスへも導入されています。小田急電鉄では専用のアプリケーションを提供しているので、日常的に利用する人はダウンロードしてみてはいかがでしょうか。

まとめ

便利な反面、防犯面での課題も指摘される施設のトイレ。防犯カメラの設置や警備員の巡回を増やすだけでなく、IoTの導入が進められれば今までよりもより快適に、防犯対策を取らなくても誰もが安全に利用できるようになるかもしれませんね。

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