正義の味方みたいでカッコいい!「地域防犯型自動販売機」ってなに?

公園や駅などの公共施設から商業施設、果ては何もない道端にまで、様々な場所で見かける自動販売機。ちょっと喉が渇いた時にすぐ買えるのでとても便利ですよね。ここでは、そのどこにでもある自動販売機が、地域の安全を守る防犯対策としても活躍していることをご紹介します。

自動販売機に防犯対策が施されるワケ

どこにでもあり、24時間いつでも商品を購入できる便利な自動販売機。飲料だけでなく、食品や日用品なども購入できる優れものですよね。では、全国に一体どのくらいの数が設置されているかご存知でしょうか?

一般社団法人日本自動販売機工業会が2017年に調査したところ、飲料自動販売機の普及台数は213万台、お酒や牛乳などの自動販売機を含めると244万3800台に上ることが分かりました。インスタント麺やアイスクリームなどの食品、たばこ、新聞、入場券発券機、ホテルや病院の自動精算機なども含めると、その普及台数はなんと427万1400台。
(参照:一般社団法人 日本自動販売システム機械工業会

このデータから分かるように、日本国内には数多くの自動精算機が設置されています。

しかし、無人で24時間自由に商品を購入できるという自動精算機の特性を逆手に取った、卑劣な犯罪も増えてきています。
自動精算機には商品や売上がたくさん収納されています。そのため、商品や現金を盗もうと企む窃盗犯が後を絶たちません。小銭や紙幣の投入口に細工を施したり、自動精算機を開けるカギ部分を破壊したり、バールやドリルで販売機自体を破壊したりと、手口も様々です。

人通りが少なくなる時間や夜中を狙って行われる犯行は、近隣に防犯カメラがない場所や目撃者が居ない場合では犯人を特定できず、逮捕が難しくなってしまいます。また、自動販売機が狙われても何も対策を取らなければ、同じ自動販売機や周囲でも犯行が繰り返されるようになります。すると次第に地域の環境も悪化しはじめ、治安が悪くなり、最悪の場合は凶悪な犯罪が多発するようになってしまいます。

また、自動販売機は商業施設などで賑わう街中だけでなく、普段人気がないような犯罪が起こりやすい路地にも設置されているため、防犯対策を施していればそれだけで犯罪の抑制につながります。例え犯罪が起きたとしても、周辺に防犯対策を施した自動販売機があれば、犯人特定の証拠にもなり得るのです。

こういった経緯から、自動販売機への防犯対策が進められているのです。

自動販売機への防犯対策とは?

ズバリ、「防犯カメラの設置」です。メーカーによって多種多様な防犯カメラがあり、例としては以下のものがあります。

・遠隔地から操作でき、映像の角度を変えることができる
・マイクやスピーカーを搭載し、犯行を起こそうとする人に対して警告することができる
・5m以上離れた場所にある小さな物でも鮮明に撮影可能
・防犯カメラで撮影したリアルタイムの映像を専用のモニターで配信できる
・自動販売機を中心に、165度以上の広範囲を撮影可能

防犯カメラが付くことで自動販売機の周囲を映像に残せ、カメラの性能が向上したことにより相手の顔を鮮明に映せるようになりました。防犯カメラを付ける場所も多様で、自動販売機の上部や、商品陳列スペースの一角、商品サンプルの内部に埋め込んだものまであります。

また、2009年には、自動販売機の設計から販売にも携わる京都府のメーカーが、カメラとレコーダーを内蔵した「見てます缶」という後付タイプの防犯カメラを開発しています。500ml缶と同じサイズで、被写体が動くとカメラが作動するようです。
(参照:日経メッセ セキュリティ産業新聞

陳列スペースの端にさり気なく設置することで、犯罪者の警戒心を欺くこともできるでしょう。
犯罪者が嫌がるよう、防犯カメラと併せて「防犯カメラ作動中」のポップを目立つ場所に貼っていれば、犯罪を防止することが可能です。人々が安心できる暮らしを送るために、商業施設や公共施設だけでなく全国の自治体でも導入が進められています。

自販機以外にもこんなところに防犯カメラは設置されています

地域防犯型自動販売機とは?

「地域の安全を守りたい」「地域防犯に貢献したい」という考えがあり、飲料メーカーからの協力によって自動販売機の設置が可能な場合、防犯カメラや設置費用などを飲料メーカーに負担してもらえる、というのが「地域防犯型自動販売機」です。防犯カメラの撮影範囲内に公道がある場合は、その周辺で起きた事件や事故の映像データを警察に提出することになるでしょう。

「地域防犯型自動販売機」の代表例としては、2018年7月、飲料メーカーの大手「キリンビバレッジバリューベンダー株式会社」が警察と連携して開発した、防犯カメラ搭載の自動販売機「みまもり自動販売機」が挙げられます。
人の目線の高さで映像を撮ることができるよう開発した専用の小型カメラを、商品サンプルに内蔵しており、購入者だけでなく犯人の顔や手までも撮影できます。犯人が手に凶器を持っていた場合はその特定ができ、捜査に役立つ情報を提供できることになります。
(参照:KIRIN , FNN PRIME

設置場所としては、商業施設やマンション、ビル、工場、公共施設などに防犯カメラの付いた自動販売機を取り入れている地域が多いようです。
防犯カメラの映像から後日操作が行われることも

まとめ

公共施設や商業施設にも防犯カメラが設置されていますが、カメラの死角となる場所はまだまだたくさんあり、犯罪も頻繁に行われています。その死角に、防犯対策をした自動販売機を設置して二重三重の対策を取ることで、犯罪の防止につながります。
また、子どもが巻き込まれる事件も多発していることから、その防止策として通学路や公園などの施設に取り入れると地域の防犯にも役立つでしょう。どこにでもある自動販売機だからこそ、地域を見守る役目としてはピッタリだと言えますね。

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