【米軍も使用】物騒な世の中だからこそ知っておきたい「最新止血グッズ」と使用法!

Moly.jpでは、いつも防犯対策についてのポイントや情報を発信していますが、これらはあくまでも犯罪を予防するものや、万が一の時のとっさの対処法です。

しかし、最近は多くの凶悪事件を目にすることが増えてきました。例えば、みなさんの記憶にもまだ新しい神奈川県川崎市登戸で起きた殺傷事件や、大阪の交番で起きた拳銃強奪事件など、どれも予想できない事件であり、残念ながら防ぐのも難しい事件でした。

では、このような事件が起きてしまったときはどういった行動が大切になってくるのでしょうか?今回は、そんな大きな事件の共通点からみる「防犯の次に大切なこと」についてお伝えします。

凶悪事件に共通することとは?

凶悪事件のニュースを目にすると、まず自分の家の近辺で起きた事件かどうか確認すると思います。そして、その次には、どういった被害状況なのか、事故なのか事件なのか、犯人は捕まっているのか、被害者の負傷の程度などが気になるところです。

これはあくまで個人的な見解ですが、凶悪な事件が起きたといった場合、被害者が亡くなる死因で多いのが出血性ショックです。毒などで殺害する以外では、刃物や銃を使った事件、つまり出血を伴う事件が多いです。

そこで、今回は凶悪事件で起こりうる死因である「出血性ショック」について見ていきたいと思います。

どのくらい出血すると危険なのか

ではまず、出血性ショックとはどのような状態をいうのか見てみましょう。

出血性ショック
ショックは、血液の循環が悪くなり、全身の組織や臓器に血液が十分運ばれない状態です。 この状態が続くと臓器に酸素や栄養が十分運ばれなくなるので、 組織や臓器に重大な障害を引き起こします。

ショックの原因には、 ①出血や脱水による血液の量の減少や (循環血液量減少性ショック、出血性ショック、熱傷性ショック) ②心臓のポンプ機能の低下(心原性ショック)などがあります。

出血性ショックは、外傷による出血の他、消化管など体内からの出血によって大量の血液がなくなった時にみられます。全身を巡る血液量は体重の約8%といわれています。全血液量の20%以上の血液がなくなるとショック症状が表れるようになります。

引用:一般社団法人 日本血液協会

上記で述べられているように、成人の血液量は体重の約8%であり、約4〜5リットルが体内を流れています。そのうちの1リットル以上が流れ出てしまうと、命の危機に直面します。そのため、出血がある場合は直ちに止血をすることが命を守る大事な一歩になるのです。

止血をするためには

大量の出血を抑えるために、迅速な止血が大事であることがわかりましたね。では、どういった方法で止血をすればいいか知っていますか?学校や地域ではAEDや人工呼吸の講習はよく実施されていますが、止血方法を学ぶ機会は意外と少ないです。

まずは、基本的な止血方法をご紹介します。

①直接圧迫止血法
出血しているきず口をガーゼやハンカチなどで直接強く押さえて、しばらく圧迫することで止血を行います。この方法が最も基本的な止血法であり、多くの出血は、この方法で止血できます。まず直接圧迫止血法を行い、さらに医師の診療を受けるようにします。

②止血帯止血法
出血が激しい場合など、直接圧迫止血法でも効果がない場合に、出血している上肢または下肢に対して帯状のもの(止血帯)を使用して止血する方法です。この方法は、神経などを痛める危険性がありますので、安全かつ適切に実施できるよう、手当について十分習熟しておくことが必要です。

③止血点圧迫止血法
きず口より心臓に近い動脈(止血点)を手や指で圧迫して血液の流れを止めて止血する方法です。
止血は、直接圧迫止血法が基本であり、止血点圧迫止血法は、直接圧迫止血法をすぐに行えないときに応急的に行うものです。

引用:日本赤十字社

基本的な止血方法は上記の通りです。まずは出血している部分を強く押さえることで止血を図ります。
しかし、もし実際に目の前に大量の血を流している負傷者が居たとして、とっさに上記の止血方法を実行できるでしょうか?

大量の血を止めるためには、ある程度の力が必要です。激しい痛みに苦しみもがく負傷者に処置をするには、自身の腕の力だけでは足りないことがあります。AEDのような心臓マッサージをしてくれる装置や、とっさの人工呼吸が必要な時に携帯できる人工呼吸用のマウスピースなどは見た事がありますが、止血する道具はあまり見たことがないと思います。

しかし、実はあるのです。誰でも使える止血セットが。

では、どのような止血セットなのか見ていきましょう!

簡単に止血できる救急セットがある!

ご紹介する止血キットは2種類あります。それは「エマージェンシーバンテージ」「ターニケット」と呼ばれる止血キットです。

今回、止血をテーマにご紹介するに当たって、止血キットを取り扱っているオーストリッチインターナショナルさんに取材をさせていただき、実際に止血の方法や使い方についてお話を聞いてきました。

エマージェンシーバンテージとは

まずは、「エマージェンシーバンテージ」についてご紹介します。このバンテージは、このような圧縮袋に入っていて、大きさもそこまで大きくなく、コンパクトです。

袋を開けてみると、このような包帯状に巻かれているものが入っています。こちらは一見するとただの包帯に見えますが、中にガーゼのパッドが一緒にくっついています。そのため、ガーゼを当ててから巻く必要がなく、最初からこの包帯を患部に巻き付けることができます。また、包帯部分はとても伸縮性に優れており、圧迫力が強い点と片手でも処置ができる点がポイントです。

使用方法は以下の通りです。(腕部への使用の場合)
①傷口にガーゼのパッドを当て、肢に沿って伸縮包帯を巻きます。
②伸縮包帯に付属している、圧カバーに伸縮包帯を通し、先ほど巻いていた方向とは反対方向に包帯を締めつけて引き戻し、圧カバーをパッドに押し付けます。
 
③圧迫帯に伸縮包帯をしっかりと巻き付けていき、パッドの全ての端が隠れるように包み巻きます。巻き終えたら、固定帯フックを伸縮包帯にしっかりとはめ込み、完了です。

使用法の中で説明した「ガーゼパッド」と「圧カバー」、「固定帯フック」は全てこの伸縮包帯(エマージェンシーバンテージ)にくっついているため、失くす心配もありませんし、部品漏れの心配もありません。また、使い方も普段の包帯を巻く方法に一工夫するだけなので、簡単です。

そして写真でも手のひらが白くなっているのがわかるように、圧迫力はとても強いです。

このエマージェンシーバンテージは、大きさは3種類あり、傷の大きさによって使い分けができます。個人で持つ場合は一番小さいサイズをカバンに入れておくと、いざという時に安心です。

ターニケットとは

次にご紹介する止血キットは「ターニケット」です。こちらも先ほど紹介したエマージェンシーバンテージ同様、大きさはとてもコンパクトです。このターニケットは米軍や日本の自衛隊も愛用している止血帯で、大量失血による死亡率は85%も減少しました。こちらも片手で装着が可能ですが、先ほどのエマージェンシーバンテージよりも少しコツがいるので、使用前にしっかりと使用方法を確認しておきましょう。

使用方法は以下の通りです(片手での装着の場合)
①バンドで輪をつくり、負傷した肢(写真の場合は腕)を通します。出血箇所より5〜8センチほど上部に装着します。

②バンドをしっかりと引いてきつく締め、肢に巻き付けて固定します。巻き付けて固定する際は、ロッドとクリップ(写真で見える黒い棒状の物とそれを挟む物)には巻き付けないようにしてください。バンドとバンドと肢の間に指を3本いれて、指先が動かせないくらいしっかりと巻くようにしましょう。もし指が動かせる場合は、もう一度きつく巻き直しましょう。


③出血が止まるまでロッドを巻きます。ロッドをクリップの内側に固定します。
④クリップの間、ロッドの上部にバンドを巻きます。そして、TIMEストラップを使ってロッドとバンドをしっかりと留めて、装着時間を記録します。

ターニケットは最初はコツが必要ですが、圧迫力をとても感じられました。また、エマージェンシーバンテージと同様に、1つのバンドに全てが揃っているため、1つを持ち歩くだけで安心です。

ご紹介した2つの止血キットは、共に軍事用に使用されているものだけあってとてもしっかりとしていますし、安心感もありました。今後は、AEDなどと同じように、止血の大切さが多くの人に伝わり、このような止血キットが誰でも使えるようになって、一人でも多くの命が危険から救われることを願っています。

取材先であるオーストリッチインターナショナルについて
オーストリッチインターナショナルでは、主に軍事用品やエマージェンシー用品、災害対策用品などの特殊用途製品を取り扱っており、自衛隊や警察、消防などの公共機関や民間企業と取引をしています。今後は、今回ご紹介させていただいた止血キットなどをもっと多くの人に手に取ってもらえるように、個人向けへの販売にも力を入れるとのことですので、一家に一個や1人1つの止血キットが当たり前になる日が来るかもしれません。

(取材を受けていただいた、オーストリッチインターナショナル代表 鈴木拓さん)
オーストリッチインターナショナルHP: http://www.ostrich.co.jp/

まとめ

普段のニュースでは、被害状況や事件の動機に注目が集まります。事件が起きてしまった後、被害者がどのような処置をされたのかはあまり触れられません。そこで、今回は事件や事故に巻き込まれてしまったときの、救急処置の方法をご紹介しました。

もちろん事件事故は起きてほしくはないですが、十分な処置ができずに尊い命が失われることも防がなくてはなりません。

ぜひ止血法・AEDの使用法・人工呼吸法をしっかりと学んで、いざという時に大切な人を助けることができるようにしてください。

Moly.jp編集部

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