防犯カメラは“捜査”に役立つの?最低限おさえておきたい機能とは

防犯対策としては素晴らしい効力を発揮する防犯カメラ。しかし事件後、映像を捜査にいざ役立てたいと思っても、多くの場合決定的な証拠として認められません。その理由と対策についてご紹介します。

防犯カメラはあくまで防犯対策!

防犯カメラの映像を捜査の役に立たせたい時、鮮明に撮影されたものでなければ証拠としては不十分と見なされてしまうことをご存知でしょうか。そう、じつは防犯カメラの証拠能力は決して高くないのです。

防犯カメラの設置理由は文字通り、防犯対策のためであることがほとんどです。その映像の証拠能力を高く設定できない理由のひとつは、誤認逮捕を防止しなければならないためです。

誤認逮捕とは?

誤認逮捕とは文字通り、無実の人が誤って逮捕されてしまうことを意味します。防犯カメラの映像を操作に役立てた結果、犯人逮捕につながった例も数多くあります。しかしその影では、誤認逮捕も含まれてしまっているのです。

誤認逮捕の被害者から、プライバシーの侵害はもちろん、損害賠償を求められるなどの危険性まであります。こういったトラブルを防ぐ意味もあって、現在の法律では映像に証拠能力があるというような法律は定められていません。

では防犯カメラの設置の意味は?

防犯カメラによる防犯対策とは、おもに威嚇効果によるものです。防犯カメラがある場所とない場所での、例えば空き巣犯の心理や行動に違いが出ることは、容易に想像がつきます。

事実、防犯カメラが設置されることで犯罪が減少した例は数えきれないほどあります。そして防犯カメラには証拠能力がまったくないわけではありません。鮮明な映像を残すことに成功し、捜査の進展に貢献した例も数多くあります。

防犯カメラを捜査で役立たせるために!

防犯カメラの映像を捜査に役立たせる目的なら、まずは誤認逮捕対策のため正確な情報であることが求められます。つまり映像が鮮明であることです。少しでもあいまいな映像では証拠能力が低いとみなされ、せっかく撮れた映像が捜査の役には立たない可能性があるのです。

捜査に役立つ防犯カメラの機能とは

防犯カメラによる撮影は、24時間365日撮影を行わなければ意味がなくなってしまう可能性があります。ある意味デリケートな防犯グッズであるといえます。つまり屋外に設置するのであれば、昼間だけではなく夜間や悪天候などのコンディションにも影響されずに映像が残せることが最低限必要なポイントとなります。

赤外線撮影機能とは?

赤外線撮影機能とは、夜間でも赤外線を利用して撮影するための機能です。赤外線撮影機能がなければ、防犯カメラになにも映らないでしょう。夜間での鮮明な撮影も可能にする、不思議な赤外線撮影の仕組みですが、人間には見えない光で対象をライトアップすることで、撮影を可能にしています。赤外線は人間の目では確認できませんので、撮影されている最中も明るさを感じません。

このような性質から、赤外線撮影は近隣の迷惑になることもありません。また赤外線は人体に影響がないので、安心して使うことができます。近年ではこの赤外線撮影の技術も向上しており、夜間でもなんと白黒ではなくカラーで撮影できる高性能のものが登場しています。

捜査でも使える映像を撮影したいのであれば、夜間でカラーによる撮影のできる、高性能な赤外線撮影機能が付いた防犯カメラが望ましいといえます。屋外でも例えば共同住宅のエントランス部分などの比較的明るい場所では、赤外線撮影機能がついていない防犯カメラでも撮影自体は可能です。

しかし捜査に役立たせる映像と観点からでは話は別になります。赤外線撮影機能がついていれば、かならず捜査に役に立つというわけではありませんが、より鮮明ない映像をとるために赤外線撮影機能はある意味必須条件ともいえるかもしれません。

夜間撮影にもさまざまなタイプがある

現在の防犯カメラはほとんどが夜間撮影の可能なタイプです。しかし同じ夜間対応タイプでも、撮影するための仕組みはさまざまです。夜間対応の防犯カメラといってもすべてが赤外線による撮影を可能にするわけではありません。単純にLEDや防犯灯をライトアップして撮影するタイプもあります。

しかしこのライトアップによる撮影は影などができてしまうなど、鮮明な映像が撮れる可能性が高いわけではありません。防犯灯は夜間に暗がりができる個所を照らしておくことで、こちらもやはり文字通り防犯目的のために設置されています。防犯灯のもとの防犯カメラは、その光によって夜間の撮影を可能にしているというだけのカメラタイプです。

人感センサーに反応した時にライトアップされるタイプは威嚇効果があるため、防犯対策としては有効な手段といえますが、捜査という観点からみるとそもそも役に立つような映像となる可能性は高くありません。また人通りが多い場所で人感センサーに頼ると常に反応している状態になり威嚇効果がなくなり防犯対策にはならなくなります。

購入前に確認したいこと

防犯対策という性質上夜間撮影は、昼間の撮影よりも需要が高いものです。防犯カメラを購入する前に可能なのであれば、夜間での利用を想定した映像の確認をしておきましょう。実際の映像と、想定していた映像は大きく異なることも多く、また防犯カメラは基本的には高額であるためです。

まとめ

防犯カメラの鮮明な映像により、犯人の服装や特徴などが判明し、捜査の協力ができたとしても、防犯対策という観点ですと不十分です。映像こそ残したものの窓が破られている、金品が盗まれる、貴重品が破損するなどが発生した後では、また起こる可能性があるので安全とはいえません。

防犯対策を考えるなら、防犯カメラを過信しせずに、複数の防犯対策を組み合わせることが大切です。

Moly.jp編集部

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