【7月25日の事件】被害者は合計67人。和歌山カレー事件とお祭りでの防犯対策

今から21年前の7月25日に和歌山毒物カレー事件が起きました。この事件は67人もの人を巻き込み4人が死亡したことから当時マスコミ各社が大々的に報じ、日本中で話題となりました。今回はこの事件を紹介するとともに、今回の事件が地域のお祭りで起きたことから祭りなどの人が大勢集まるところでの防犯対策についても紹介します。

和歌山毒物カレー事件の概要

1998(平成10)年7月25日、和歌山県和歌山市の園部地区でおこなわれた夏祭りで、カレーを食べた67人が腹痛や吐き気などの症状を訴え病院に搬送されました。このうち小学4年の男児と高1の女生徒、自治会の会長と副会長の4人が死亡。当初保健所は食中毒とみていましたが、和歌山県警が吐しゃ物を検査したところ青酸の反応がでました。それにより一時は青酸中毒と判断されましたが、症状が青酸中毒とは違ったため、再度警察庁の科学警察研究所が調査し、ヒ素の混入が認められました。

そして、1998年の10月に知人男性に対する殺人未遂と保険金詐欺の容疑で逮捕されていた元保険外交員で主婦の女が、12月にカレーへのヒ素混入による殺人と殺人未遂で再逮捕されたのです。

犯人と裁判

女は夫と保険金詐欺を繰り返していました。夫はシロアリの駆除をしていたことから薬品に詳しく1988(昭和63)年頃から自らヒ素を口にして保険金を受領。元保険外交員だった女は夫とともに、その他にもヒ素を使った保険金詐欺を数多くおこなっていました。家の金庫には多いときには5億円もの現金が保管されていたといいます。1998年の10月の逮捕当時、夫はヒ素の影響で多発性神経炎を発症し体が不自由でした。

カレー事件が起きたときに、この夫婦が疑われたのもヒ素を使って保険金詐欺を繰り返していたことが明らかになったからです。しかも、女は夏祭りの日に出来上がったカレー鍋の見張り番の1人でもありました。警察は夏祭りの関係者の証言を集め40分間の間、女が1人でカレー鍋の見張りをしていたことを特定し、女意外にカレーにヒ素を混入することができた人物はいないと結論づけました。

そのような状況証拠に基づき女は逮捕されるのですが、女は頑なにカレー事件については容疑を否認。このままでは起訴できないと思った警察はかつて夫が所有していたヒ素とカレーなべに混入されたヒ素を調べて、同一の工場で同一の原料を用いて、同一の時期に製造した物であることを突き止めて起訴しました。しかし、当時ヒ素はシロアリ駆除のほかに殺鼠剤や農薬、ミカンの減酸剤としても需要があり和歌山市だけでも同じヒ素は大量に出回っていたのです。

女は容疑を全面的に否認したまま1999(平成11)年5月、和歌山地方裁判所で初公判が開かれました。裁判で検察側が提出した証拠は約1700点にも及び1審の開廷数は95回、約3年7カ月に及びました。そして、2002年12月の判決公判で女のヒ素混入が認められ死刑判決が言い渡されます。女は判決を不服として即日控訴。大阪高等裁判所で2004年4月に控訴審初公判がおこなわれ、2005年6月の控訴審判決でも第1審の死刑判決を支持し、女の控訴を棄却。

女はさらに即日最高裁判所に上告しました。しかし、2009年4月におこなわれた裁判でも上告が棄却され判決の訂正を求めましたが、申し立ても棄却され2009年5月に女の死刑が確定しました。女は保険金詐欺については認めましたが、カレー事件については未だ無罪を主張しているのが現状です。

祭りなど人が集まる場所での防犯対策

今回の事件は地域のお祭りで起きたカレーに毒物が混入されるという稀な事件でしたが、お祭りのような人が集まる場所ではさまざまな犯罪が起きます。スリや置き引き、痴漢に暴行傷害などです。これらの犯罪に巻き込まれないようにするためには、次のような対策が必要となります。

人が多く集まる場所に行くときは、必要最低限の貴重品しか持って行かないようにする。
・バッグや巾着袋を持って行くときは、しっかりと口が閉じる物を持って行く。
・花火などの場所取りをするときは、間違えても貴重品を置かないようにする。
・友人などに荷物の管理を任せずに、自分の荷物は自分でしっかりと管理する。
・混雑時歩く時は、後ろに気をつけながら毅然と歩く。
・人が多く集まる場所で飲酒をする場合は深酔いしない程度にする。
・防犯ブザーを携帯し、いつでも鳴らせるようにしておく。

まとめ

今回紹介した和歌山毒物カレー事件は、地域のお祭りという誰もが犯罪など起きるはずがないと安心しきっている場での犯行で、本当に許し難いものがあります。こうした事件は本当に稀かもしれませんが、お祭りでの窃盗や痴漢などは頻繁に起きていますので、出来る限りの対策をして出かけましょう。

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