防犯メディアの社長が防犯設備士試験を受験したら、試験範囲にちょっとビビった話

防犯メディアの社長が防犯設備士の資格を取得するために受験した体験談(後編)です。

前編の記事では、防犯設備士の勉強法や養成講座について説明しました。後編では、試験内容などについて書いていきます。

試験当日

試験会場はベルサール新宿という場所でした。

午前中は改めて設計の養成講習です。お昼休憩が終わったら試験開始なのですが、ここで大事なポイントがあります。

「お昼休みに何を勉強するか?」です。

試験は「試験A」(70分)「試験B」(80分)の2部制となっており、それぞれ出題範囲が決まっています。なので、お昼休みに重点的におさらいしておくのは「試験A」の範囲をおすすめします。とにかくテキストを何度も読みこんで、

  • 防犯の基礎
  • 電気の基礎
  • 設備機器I(侵入警報設備)

ここが試験Aの範囲なので、しっかり得点を重ねることが大事です。

防犯設備士の試験を受けている人たちと防犯設備士試験の合格率

今回の防犯設備士養成講習・資格認定試験に参加していたのは、受験番号で見たところざっと200人弱。東京大阪+地方で年4回やっているそうなので年間2,500〜3,000人弱ぐらいが受験しているのではないでしょうか。合格率は発表されていませんが、25年やっている試験で、全国で28,900人ぐらいの防犯設備士がいるらしいので、単純計算で毎年2,000人ぐらいは新しく防犯設備士として活躍していることになりますね。つまり合格率は70〜80%というところでしょうか?

真偽のほどは、今度Moly.jpとして正式取材してみてそのあたりを公式に明らかにしたいと思います。

受けているは、周りに座っている人の口ぶりから、防犯設備の施工関連の人たちが多いと感じました。私は私服でフラッと行っているので、スーツを着て受験する人がたくさんいたので少し焦りました。会社から言われて、あるいはお金を出してもらって業務の一部として試験を受けにきた人たちが多い印象です。やはり業界柄女性は少ないように感じました。しかし、住宅などの施工の際に女性の防犯設備士が携わっているとより安心感があると思うのでもっと増えてもらいたいと思いました。

防犯設備士試験の試験内容

前の項でお話しした通り、試験は前半の「試験A」と後半の「試験B」に分かれています。受験申請する前は、実技とかあるのではないかと、ちょっとドキドキしていたのですが、実際はすべてペーパーテスト、マークシートの選択式です。防犯設備士の試験には記述式の問題はありませんでした。防犯設備士の上位資格である、「総合防犯設備士」では、記述式の試験がメインとなるようです。

防犯設備士「試験A」の内容

試験内容は、「試験A」は防犯の基礎、電気の基礎、設備機器の侵入警報設備までです。書くと簡単なのですが、どれぐらいが試験Aの範囲となるテキストの項目を記載しますね。

―――以下引用 日本防犯設備協会「防犯設備士テキスト2019年版」目次より―――

―――引用ここまで―――

ここまでが試験Aの範囲です。テキストで171ページまでです。目次のボリューム感で勉強しないといけない幅が非常に広いとご理解いただけると思います。

実際の試験内容としては、「防犯の基礎」部分の解答は穴空きを回答するというより正誤の○×を選択するものが多いです。実は試験全般の中で一番難しかったのがここです。なぜならすべて正しく見える文章が並んでいて、それから正しいものもしくは誤っているものを選ぶ形式だからです。個人的には、得意だと思って流していた部分だったので、油断していました。重ねて言いますが、解答を求める問題というより正誤のわずかな違いを見分ける問題が多いので本質的な理解が必要な部分です。

この中でも特に、罪種やその割合などはしっかり出題されると思うのでざっくりと覚えた方が良いです。どの犯罪のどの罪種の割合が多くて、どういう傾向になっているかは重要です。

「電気の基礎」は思ったより問題数が少なく、オームの法則、直列並列の計算の違い、「最低作動保証電圧を確保するための許容できる電線径の求め方」のあたりは確実に問われてくると思うので、理解しておいた方が良いです。中学校理科の時代に教わったオームの法則、日常生活で利用する方はあまりいないと思いますが、がんばって思い出してみてください。そのほかの項目も当然問題には出てくると思いますが、どちらかというと暗記形式です。テキストをしっかり読んで理解しておくことで、解答できるレベルのものだと思います。

「設備機器」の侵入警報設備ですが、思ったより項目が多く、業務などで普段から慣れ親しんでいない方は頭に入ってこない部分も多いと思います。テキストではあまりイメージできなかったので、私は実際の検知器などの画像をネットで見て、仕組みや動作を確認して理解を深めました。あと、検知範囲、警戒範囲などの数値などがいくつか出てきますが、これもそこまでバラバラではないので、ある程度頭に入れておいた方がよいと思います。

あと、東京や大阪では年に1、2回防犯設備などの展示会があるので、機器が動作している現物を見ることができます。そうすると、実際の機材のイメージがつくので、理解しやすいと思います。

防犯設備士「試験B」の内容

試験Bの試験内容は、「第3編 設備機器」の残りの部分(防犯カメラ、出入管理設備、インターホン設備、不正持出し監視設備、防犯グッズ)、設備設計、施工、維持管理です。ざっくりと書くと沢山ありそうな感じなのですが、テキストのページ数で言うと150ページちょっとぐらいで、試験Aより少ないです。(少ないとも言えませんが。)また、テキストの範囲を列挙してみます。

―――以下引用 日本防犯設備協会「防犯設備士テキスト2019年版」目次より―――

―――引用ここまで―――

はい。試験Aと同じくらい範囲はめちゃくちゃ広いですね。ここまで読んで、頭が熱くなってしまった方もいるかもしれません。しかしご安心ください。試験Bは試験Aに比べて得点しやすいです。なぜなら、試験前日と当日午前中の講習で教えてもらえる範囲だからです。なので、どういう部分を抑えないといけないと考えなくても大丈夫です。

いきなり講習を聞いてもなかなか頭に入ってこないと思いますが、テキストを事前に通しで読み込んでさえいれば、講師の先生がどの部分を抑えないといけないか、計算をどうやってすれば良いか、しっかりと話をしてくれますので、その部分にしっかりマーカーを引きつつ(赤ペンお忘れなく)、試験に備えれば自ずと結果はついてくるはずです。

また、講師の方は、防犯設備の施工の現場で活躍されている方なので、実際の現場での話やケーブルなどの実物を見せてもらったりできるので、そうしたことで試験の内容の参考になると思います。

あとは、「防犯図記号」は先にも書きましたが、「事前提出レポート」の回答用紙を何枚かコピーして、暗記して書けるようになるぐらいに覚えておいた方が良いです。

防犯設備の施工、設計をされている方は、改めて勉強しなくても講習だけ聞いていればまったく問題ないみたいです。(実際となりに座っている方は、現場の方らしくテキストにほとんど線を引いていませんでした。)

まとめると、防犯設備士試験「試験B」は「試験 A」に比べて講習をしっかり前の方で聞いて理解を深めておけば恐くはないです。

(※試験内容は2019年5月のものです。今後の試験では一部変更されることもあると思います。)

試験を受けてみて

試験を受けてみて、試験Bはかなりできたという手応えがあったのですが、先に書いた通り、試験Aの正誤の解答があやしくて、合格は確信できませんでした。ただ、少なくともテキストが届いてから時間を割いて、勉強の時間を持って臨めたことで、元々自分に備わっていなかった領域の知識がかなり身につきました。「防犯設備士」という資格は、一般の方からすれば防犯の専門家として当然頼られる機会も多くあると思うので、防犯のソフト面だけでなくハードウェア面での専門知識を体系的に学べたのは、私としては大変大きな収穫となりました。

合否の通知

試験から約半月ぐらい経った後に、合否の通知が日本防犯設備協会より封筒で届きます。試験に合格したら自動的に「防犯設備士」になれるわけではありません。そこに合格と記載がある方は、同封の防犯設備士の「資格者証の交付」を郵送で申請しないといけません。資格者証の交付申請をしたのち、さらに1〜2週間ぐらいで防犯設備士の資格者証が届きます。これで晴れて防犯設備士の取得となります。資格として取得したい方はお忘れなく!

防犯設備士受験のまとめ

  1. 重要なのはテキストを何度も通読すること。防犯設備の施工設計の知識がない人は一夜漬け不可能なテスト範囲。
  2. 資料編は一切テストに出てこないので、テスト対策としては見なくてもよい。
  3. 事前提出レポートは直前にこなせるほど少なくない。1週間程度かけてじっくり取り組むべき。
  4. 養成講習は前の方でかならず聞く。メモ取りながらだと覚えやすい。
  5. 試験当日のお昼休みは直前勉強に当てるべく、近くのコンビニで簡単なものを買っておく。
  6. 試験A、試験Bと直前の時間に見るテキスト範囲を集中して読んでおく。
  7. 基本だと思いますが、解答ミスや改めてみると正解がわかるものもあるので、すべて解答終わった後も見直しをお忘れなく!
  8. 試験Aの見直しが終わったら途中退出可能なので、早く出て試験Bの直前おさらいの時間にあてる

以上受験されるみなさんに少しでもお役に立てればと思います。みなさまのご健闘を祈ります。

 

(防犯設備士 河合成樹)

前編の記事では、防犯設備士の勉強法や養成講座について説明していますので、後編から読んだ方は前編も読んでみてください!

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