創業73年。老舗のアクセサリー会社がオシャレな防犯ブザーを作った理由【想いの共鳴】

女性が持ちやすいオシャレな防犯ブザー「Paskel」を、愛知県警監修のもと、地元の企業、学生と一緒に作った株式会社ミレーヌの土屋崇幸さんに、開発で力を入れたポイントや開発体制についてお話ししていただきました。

(本記事は全3回の記事の第2回です。第1回こちらからお読みください。)

先ほどの第1回の製品紹介の中でも、「防犯ブザーが誤作動しないような造りにしている」や「音を2音にして鳴らし分けをしている」など製品のウリをいくつかご紹介していただきましたが、パスケルのココだけは譲れない!というポイントがありましたら、教えてください。

土屋さん:
そうですね…。正直、防犯ブザーである以上、商品だけでの差別化は難しいと思っています。私たちの中では「愛知県警さんと防犯ブザーの普及をすることによって女性の安全を守る」というのが、他の防犯ブザーとの違いですね。

愛知県警さんと一緒にお仕事をすることにより、愛知県警さんが本当に色々な防犯の対策を考えていることを知ることが出来ました。今では多くの防犯イベントや講演に参加して、防犯ブザーの有効性や必要性を説明させてもらっています。愛知県警さんと一緒に防犯ブザーの普及に努めていることが大きなポイントですね。

 私たちは公的機関ではなく民間ですが、防犯ブザーの普及をするということに真剣に向き合って活動しているつもりです。現に、単なる「防犯ブザーを販売している会社」であれば、こうやって防犯メディアを運営しているMolyさんに取材を受けたり、学校さんとお話をさせて頂く機会も頂けなかったと思います。

 私たちの会社は、女性に支えられている会社です。普段から女性に支えられている会社が、女性のために、社会のために、何か出来ないかという思いが、共感を得ることができ、他の会社さんとのコラボ商品だったり、コンサートグッズの検討にも繋がったと思うのです。これがただの防犯ブザーだったらこのようなコラボ商品は生まれなかったと思います。

また、「防犯ブザーの普及を目指す」という愛知県警さんの目標に向けて、私たちもその一翼を担う形で努めていますが、その考えに共感して協力してくださる企業さんもたくさんいます。皆さんの協力によって、普及に繋がればと思っています。

商品自体でも他社製品との違いは考えていて、先ほどの2音鳴る機能もそうですし、常に携帯してもらえるように「パスケース+α」をしているということがポイントですね。

カードポケットや、スナップボタン付きポケットが付いているので、電子マネーカードや小銭がいれることができ、近所のコンビニやちょっとしたお出かけの時に、これ1つを持って出かけるだけで、事足りるように作られています。防犯ブザーが付いているので、どんな時でも防犯ブザーを持ち歩けます。

また、防犯ブザーのみだと、鞄の底に入っていて、いざという時に取り出せない可能性もあります。でも、パスケースのように、いつも改札通るときカバンから出し入れしていると、素早くパスケースが出てくる。パスケースに防犯ブザーが付いているのは、携帯性とイザという時に使えるためなんです。

編集者:
たしかに、自分が防犯ブザーを探そうとして検索をしても、防犯ブザーの音量やある程度のデザインしか見ないと思います。「防犯ブザーを持って欲しい」という作り手の想いまではなかなか届かないので、愛知県警さん監修のもと開発することで想いが伝わるのは素敵ですね。防犯ブザーを売ることより、防犯ブザーを携帯してもらうことが目的という土屋さんの想いをもっと色んな方に届けたいなと思いました。すいません、個人的な感想になってしまいました(笑)

土屋さん:
いえいえ、ありがとうございます。私たちも、愛知県警さんの影響が大きいかなと思います。アクセサリーでは「販売のための、ものづくり」をする事が大きかったのですが、「想いのための、ものづくり」というのもあるんだと、今回のプロジェクトでは気づかされました。

編集者:
愛知県警さんとのコラボということでしたが、最初にミレーヌさんが防犯ブザーを開発するというお話をいただいたときはどう思いましたか?また、開発には地元の学生さんなども携わっていたようですが、どういった経緯でプロジェクトは進んでいったのでしょうか?

土屋さん:
防犯ブザーを女性に持ってもらうために愛知県警さんがリサーチしたところ、「デザインが可愛くない」といった声が一番多くありました。このアンケートの結果を受けて、愛知県警さんがオシャレな防犯ブザーを作れそうな名古屋市内の会社にいくつか声を掛けられていたようです。その流れで弊社にも連絡が来ました。弊社はアクセサリーを70年程取り扱っている会社なので、その情報を愛知県警さんが調べて、ご連絡頂いたみたいです。

開発を進める中で多くの人が集まって協力してくれた経緯としては、愛知県警本部内で、第一回の「女性向け防犯ブザー研究・開発プロジェクト会議」が開かれました。確か・・・第一回目は7名ぐらいだったと思います。会議の中ではどんな防犯ブザーを作ろうという話となり、「○○が出来る人が必要だ」とか出るたびに、大学の教授が、高校生、大学生がメンバーに加わり、協力の輪が広がっていきました。最後の方の会議では、20名ぐらいいたと思います。 

皆さん、其々の得意分野で力を発揮して頂きました。例えば、メロディ音は、名電高校さん(註:愛知工業大学名電高校)の卒業生が考えくれました。また防犯ブザーのアンケートは中京大学さんの教授が作ってくださったり、パスケルのホームページやイメージ写真は名電高校さんの在校生が作ってくれたりと、たくさんの人が集まって、パスケルを作っていきました。もちろん中心には愛知県警さんがいて、連絡を取り合いながら進んでいきました。

今回インタビュー受けてくださった株式会社ミレーヌの土屋崇幸さん(左)

Index

まとめ

第2回では、開発で力を入れた部分や開発の経緯についてもお話ししていただきました。愛知県警を中心に、多くの人が女性の安全を考えて作った商品になっていることが分かりましたね。

第3回では、パスケルの開発裏話や、発売後の反響についてお話ししていただいています。ぜひ、続きもお楽しみに。
第1回をまだご覧になっていない方はコチラから。

Moly.jp編集部

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