【電車内での痴漢に効果的なのは】安全ピン?ハンコ?いやいや抑止バッジです!

みなさん、ちょっと前に「痴漢に遭ったら、安全ピンで刺せ」といった対策が話題になっていたのを覚えていますか?

今回は、電車内での「痴漢」に対する効果的な対策を、以前話題になった「安全ピン」と「痴漢対策ハンコ」の話も交えてご紹介します。

電車内での痴漢被害はどのくらい起きているの?

電車内での痴漢対策を見る前に、そもそも痴漢被害がどのくらい起きているのかを見てみましょう。

まずは痴漢の発生場所です。グラフを見ると一目瞭然ですが、痴漢の発生場所は「電車」が半数以上です。そして、電車の次に多い場所が駅構内で、電車関連で約4分の3も占めています。


強制わいせつ罪の発生場所も、電車が15%と割合は高いです。
このようにグラフで見てみると、いかに電車内での痴漢が多いかがわかります。

電車内で起きる痴漢対策における議論

「痴漢に遭ったら、安全ピンで刺せ」という対策が話題になったのを覚えていますか?

これは、Twitter上のツイートから始まり、多くの人が反応し、ニュースでも取り上げられるほど様々な論争が起きました。争点としては、「安全ピンで刺したら、刺した側が傷害罪に問われないか」や、「痴漢にはそのくらい(安全ピンで刺す)のことをしてもいいだろう」など、賛否両論が起こりました。

そして、この話題が大きく取り上げられたときに、新たな対策として「痴漢対策ハンコ」が提案されました。この痴漢対策ハンコの使い方は、痴漢をされたと感じたらその犯人に痴漢対策ハンコで印を付けるといった方法です。この新案については、多くの賛同の声もあがり、商品化に向けた話し合いも進んでいるようです。

たしかに、「痴漢対策ハンコ」は「安全ピン」よりは相手を傷つけるものではないので、良いかもしれません。ですが、「痴漢対策ハンコ」も「安全ピン」と同様にリスクがあります。

「安全ピン」と「痴漢対策ハンコ」のリスクとは?

電車内で痴漢被害に遭う場合、多くは電車が混雑している時です。犯人は、混雑している電車、混雑している車両を狙って犯行に及びます。もし空いている車内で痴漢に遭った場合は、犯人がどのポジションに立って、犯人が誰かということがすぐにわかるかもしれませんが、混雑している車内ではまず犯人の特定が難しくなります。その状況下で、安全ピンや痴漢対策ハンコを確実に犯人に向けることは難しい上に、万が一そのときの電車の揺れ具合で、自分が犯人だと思った相手ではなく、全く違う人に刺してしまったり、印を付けてしまうといった可能性もあります。

また、間違えてしまった人に状況を説明して、理解をしてもらえたらそれでよいですが、話がこじれてしまったら、痴漢被害に遭っているにも関わらず、違うトラブルにも発展しかねません。

ここで言いたいのは、「安全ピン」や「痴漢対策ハンコ」は、痴漢に遭ってしまってからの対策法だということです。誰しもが痴漢には遭いたくありません。痴漢に遭ってしまってからの対策ではなく、いかにして痴漢を抑止するかということが大事です。

痴漢被害を抑止するとは

では、痴漢被害を抑止するにはどうすれば良いのでしょうか?
よく耳にする回答は、「スカートを履かない」「露出の多い服装を避ける」など、服装に関するものが多いですが、実際はどうでしょうか。痴漢をする人は、服装よりも痴漢をしても声を上げなそうな相手を探しています。ですから、ズボンを履いているからといって痴漢被害に遭わないとは限らないのです。

また、痴漢をする人は、声をあげられそうにない人を自ら探しにいっているのに「痴漢をして声をあげないのは、痴漢をされてもいいと思っているからだ」といった認知の歪みを持っている人がいます。被害に遭っている相手が「恐怖で声をあげられないでいる」とは思わないのです。

そのため、痴漢被害を予防するために必要なのは、「わたしは痴漢に遭いたくない」という意思表示をすることです。当たり前のことであり、言わなくてもわかるはずのことですが、はっきりとその意思表示をしないと痴漢をしても大丈夫と思ってしまう犯人がいるのです。では、どうやって意思表示をすればいいのでしょうか?

痴漢抑止バッジで痴漢を抑止

上記で痴漢を抑止するには「意思表示」が大切だと述べましたが、どうやって意思表示をすればいいのでしょうか。電車に乗る時に、大声で言うわけにもいきませんし、防護服のようなものを着るわけにもいきません。

そこでご紹介したいのが、「痴漢抑止バッジ」です。
これは、ある女子高校生が考案したものです。彼女は高校に入学してからほぼ毎日のように痴漢の被害に遭っていました。そして、その被害に遭っていた日々の中で、彼女は母親と試行錯誤をしながら色々と話し合いをして、下の図のようなカードを母親に作ってもらいました。彼女はこの「痴漢は犯罪です 私は泣き寝入りしません!」と書いてあるカードをカバンに付けて、電車に乗りました。すると、彼女は痴漢被害に遭わなくなったのです。

実際に女子高校生と母親が考案したカード

そして、この対策を考案した女子高校生と母親の話を聞いた、母親の幼馴染みであった松永弥生さん(一般社団法人 痴漢抑止活動センター 代表)が、この原案を元に缶バッジにすることを提案し、「痴漢抑止バッジプロジェクト」をスタートさせ、2015年に「一般社団法人 痴漢抑止活動センター」を設立しました。

この考案をした女子高校生の意思表示をするためのカードから、姿を変えて缶バッジとなり、現在販売されています。利用したユーザーの効果は以下の通りです。

この結果からわかるように、意思表示をすることによって、痴漢を抑止できる可能性が高まるのです。被害に遭ってしまったとき、声をあげられる人と、あげられない人がいます。しかし、このように先に意思表示をすることによって、被害に遭うリスクを減らせる、抑止できるのは痴漢対策としてとても効果的です。

「安全ピン」や「痴漢対策ハンコ」のように起きてから使用するものではなく、未然に防ぐ、抑止することがまずは大事なのです。

どこで痴漢抑止バッジは手に入るの?

痴漢抑止バッジは、はじめは大阪で取り扱っていましたが、最近では認知が広がり、東京でも販売され始めました。また、インターネットでも販売されています。ぜひご自身や、大切な人を守る「防犯グッズ」として、持ってみてはいかがでしょうか。

実際の痴漢抑止バッジ

痴漢抑止バッジのパッケージの中には、バッジの付け方や電車内での対策を添付したカードが入っています

詳しい販売店はコチラを参照ください。
また、インターネットでも販売をしているので、コチラもぜひご覧ください。

痴漢抑止バッジデザインコンテスト募集中!

「痴漢抑止バッジプロジェクト」の中で、原案のカードから缶バッチにする際、クラウドソーシングで新バッジデザインを募り、クラウドファンディングで資金調達を行いました。それからは毎年、一般社団法人痴漢抑止活動センターでは痴漢抑止バッジデザインコンテストを行っています。

そして、今回で5回目となる「第5回痴漢抑止バッジデザインコンテスト」では、現在デザインを募集中です!
誰でも付けられる、当事者に近い目線で痴漢という犯罪を抑止するデザインを募集していますので、ご興味のある方はぜひ見てみてください。

参照URL:「第5回痴漢抑止バッジデザインコンテスト」

まとめ

いかがでしたでしょうか。
痴漢だけでなく、全ての犯罪において言えることですが、犯罪は起きてからではなく、まず起きないようにすることが大切です。

特に痴漢行為は泣き寝入りの多い被害です。痴漢に遭わないようにバッジを身に付けるのはもちろん、それを見た第三者も痴漢被害について考えるきっかけになると思います。男性にはあまり実感が湧かないかもしれませんが、毎日非常に多くの女性が痴漢被害に遭っています。

女性の問題ではなく、社会の課題として痴漢を捉え、被害を減らしていきたいですね。

Moly.jp編集部

編集ログ:2019.8.7 17:10 一箇所、痴漢抑止バッジが痴漢防止バッジになっていたため訂正。痴漢抑止バッジのインターネット販売元を追記。

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