【8月10日の事件】名前が覚えやすかったから狙われた?甲府信金OL誘拐殺人事件の真相

今から26年前の8月10日、甲府信金OL誘拐殺人事件が起きました。この事件では当時19歳の新人OLが犠牲となってしまいましたが、何故この女性が狙われたのでしょうか。今回はこの事件を紹介するとともに、新社会人の女性のための防犯対策についても紹介します。

甲府信金OL誘拐殺人事件の概要

甲府信金OL誘拐殺人事件は1993(平成5)年8月10日に起きました。被害女性は19歳の新人OLでした。この日の窓口業務が終わる2時50分頃、甲府信用金庫本店に山梨日日新聞社発行の月刊誌の記者を名乗る男から電話が入り、活躍する女性を写真付きで掲載するページでこの新人女性を紹介したいとのこと。しかもこの日のうちに取材がしたいということで、夕方にタクシーを差し向けると話し電話を切りました。電話に対応した本店の人は男が山梨日日新聞を「山日」と自然に話していたこと、紳士的で丁寧だったことから、男が名前を名乗らなくても信用してしまったとのことでした。

連絡を受けた被害女性とその上司は応諾し、午後5時40分頃、男が事前に差し向けたタクシーが来ます。そこに被害女性は1人で乗り込んでしまうのです。男が事前にタクシーに指定していた行先は市内の体育館でした。午後6時頃、女性が体育館に到着し記者の人が来ていないかと体育館の職員に話しかけます。その姿をバドミントンの練習に来ていた女性が見かけたのを最後に、被害者の女性は行方がわからなくなりました。そして、翌日被害女性の父親が「娘が帰っていない」と彼女が働く支店に問い合わせたとき身代金を要求する電話が支店に入り、誘拐が発覚。すぐに警察に通報しました。

山梨県警は犯人を刺激しないように非公開にしつつ捜査をおこないました。しかし、身代金受け渡しに失敗し、その後犯人からの連絡は途絶え、誘拐されてから1週間後の8月17日に、被害女性は静岡県の富士川で遺体となって発見されました。遺体発見後は公開捜査となり、警察は犯人の電話の声を声紋鑑定に出します。その鑑定の内容が連日報道され、それを犯人の知人である人物が聞き、犯人の男を説得して8月24日の早朝に犯人の男がその知人に連れられ、山梨県警に出頭し逮捕されました。

その後の調べで女性は誘拐したその日に殺害され、富士川の上流である笛吹川に遺棄されたことがわかりました。また、犯人の男がこの女性をターゲットに決めたのは、この女性だけがネームプレートを付けており、しかも名前がデビュー仕立ての女優と同姓同名だったからだそうです。

犯人と裁判

犯人の男は当時、大型車の販売会社で係長をしていました。結婚もしていましたが、飲食店で知り合った女性何人とも付き合い、羽振りよくお金を使っていたそうです。そして、市内のスナックで韓国人女性と知り合い夢中になり親密な関係になります。事件の約半年前には市内の平屋一戸建ての住宅を借りその女性を住まわせていたそうで、事件の直前には借金が7000万に膨れ上がっていたそうです。

裁判では犯人の男が犯行を全面的に認めたことから、自首の有効性について争われました。弁護側は自首が有効であると主張する一方、検察側は自首する前にすでに犯人がこの男と断定されており、自首は無効として死刑を求刑。そして、甲府地方裁判所はこの男に無期懲役の判決を言い渡し、1996年の5月に刑が確定しました。

新社会人の女性ための防犯対策

今回の事件で被害に遭ってしまったのは新社会人の若い女性でした。この年頃は特に事件に巻き込まれるなんて考えられない人が多いかもしれません。今回紹介したような誘拐事件に巻き込まれる可能性は低いかもしれませんが、この他にもさまざまな事件が発生しており、誰にでも事件に巻き込まれる可能性はあるのです。ここからは新社会人の女性のための防犯対策を紹介していきます。

初めての1人暮らしをする際はオートロックがあると安心ですが、過信せずにドアや窓の施錠をしっかりとする。
・女性の1人暮らしだと悟られないように、表札に男性の名を併記したり洗濯物に男性物の服を干したりする。
・誰か訪問してきてもすぐにドアを開けるのではなく、ドアスコープやカメラ付インターホンなどで相手の身分と用件を確認してからドアを開ける。
・新入社員は特に会社の飲み会などで飲まされることがありますが、飲めない人は上手く断り、飲める人も泥酔するまでは飲まないようにする。
・外に出たら、ながらスマホやイヤホンで音楽を聞きながら歩かないようにする。
・防犯ブザーなどを常に携帯し、いつでも鳴らせるようにしておく。
・社会人になったことで油断はせずに、警戒心を持って生活をする。

まとめ

今回紹介した事件の被害者である女性には、何も落ち度はなく、犯人の男の卑劣さだけによる事件でした。しかし、だからといって何も対策をしないと犯罪に巻き込まれてしまう可能性は高くなるだけです。出来る限りの防犯対策はして、自分の身は自分で守るようにしましょう。

Moly.jp編集部

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