【8月20日の事件】42日間の大逃走劇。多くの人が凶悪犯の味方をした鬼熊事件とは

今から93年前の8月20日、鬼熊事件が発生しました。この事件は1人の男が男女のもつれから3人を殺害した凶悪な事件です。しかし、逃走中に多くの村人から食料をもらったりかくまったりしてもらっていました。今回はこの事件を紹介するとともに、男女間のトラブルに巻き込まれないための対策についても紹介します。

鬼熊事件の概要

1926(大正15)年の8月20日、千葉県の北東部で鬼熊事件は起きました。「鬼熊」とは犯人の名に熊という字が入っていたことから、凶悪犯人という意味で「鬼」が付けられたそうです。犯人の男はもともと働き者で正義感も強く妻と5人の子どもがいましたが、女癖が悪いことで有名でした。男は妻の他に何人もの女性と交際し、事件の4年前から行きつけの飲み屋の酌婦とも交際していました。そして、この酌婦に別の愛人Aができたことで酌婦とAに怨みを持ちます。さらに犯人の男は酌婦に「愛人Aを選んだ方が良い」と吹き込んだ男Bと、以前犯人の男が預けた別の愛人を逃がした男Cに対して怨みを持っていました。

そして、事件当日。男は酌婦に詫びるつもりで飲み屋に入ったところ、酌婦と愛人Aが飲んでいるところに遭遇します。男はブチ切れて酌婦を襲い、Aは逃走。男は酌婦を殴る蹴るしたあと薪で頭を殴り殺害し、Aを追いかけます。男はAの実家に行きますがAは不在。男はその足で以前から怨みをもつBの家に殴り込みます。そして、Bの家に石油を撒き火をつけ、駆け付けた消防団に「消したら承知しないぞ」と叫びながら消防団にケガを負わせました。幸いにもB一家は外に逃げて難を逃れました。次に男は無人の駐在所に忍び込みサーベルを盗みだし、怨みを持っていたもう1人のCの自宅に行き、Cをサーベルで殺害しました。

その後、自分の実兄の家に張り込んでいた警察官に見つかり、格闘して押さえつけられますが警察官に噛みつき山林の中に逃げ込みます。5日後の8月25日未明には再びAの家の庭先にあらわれますが騒がれて逃走。その日の夜には昔の仕事仲間の家で風呂に入れてもらったり、握り飯を持たせてもらったりしています。そして、27日と31日にも別の知り合いの家で世話になり握り飯や卵を受け取っているのです。その後は、しばらく行方が分からなくなりますが、9月11日に警察官に見つかり追いかけられます。

飛び掛かられた男は警察官に対し、持っていた大きな鎌を横に振りました。鎌は警察官の頸動脈を切断してしまい警察官は即死。この事件の3人目の犠牲者となってしまいました。当時は事件を伝えるメディアは新聞と雑誌くらいしかなく、連日この事件に関して掲載されていました。そして、事件から42日目の9月30日に事件は衝撃的な結末を迎えます。調べによると、25日に犯人の男をよく知る男性が家の前で男を発見。さらに別の男性と以前から男と知り合いだった新聞記者も加わって男に自首をすすめますが断固拒否し自殺を決意します。

男は何度も自殺を図りますが失敗し、最後は説得にあたっていた人たちが自殺に手を貸し、男は死亡しました。その後の裁判で自殺に手を貸した人はすべて執行猶予付きの判決が出ています。

犯人が長く逃走できた理由とは?

犯人の男が42日間という長い期間を逃走できたのは、男の人柄によるものでした。荷馬車引きをしていた男は幼少の頃から馬を扱うことになれており面倒見も良く、馬車引きなどの間では兄貴的な存在でした。また、喧嘩を目撃すると必ず弱い者の味方をし、人に対する恩義を大切にする人物で、村人に頼まれれば2つ返事で何でも頼まれてくれる人だったそうです。さらに、村人の間では殺された女性や男Cは色仕掛けで商売をする奴らと言われ、あまり好かれていませんでした。警察に対しても、当時は警察官が一般人に横柄な態度をする人が多く反感を買っていました。そんな理由から村人は男が逃亡中にもかかわらず風呂に入れたり食料を渡したり、かくまったりしていたそうです。

男女間のトラブルに巻き込まれないための対策

今回紹介した事件は、どちらにしても3人の命を奪った凶悪事件です。今も昔も男女間のトラブルは後を絶ちません。ストーカーをはじめ、男女間のトラブルに巻き込まれないための対策は次の通りです。

別れ話になったときは、たとえ相手が悪くても相手をただ攻め続けるのだけでなく、最後はなるべく少しでも尊重して別れるようにする。
・どんな相手でも見下したりはせずに、対等の立場で誠実に付き合うようにする。
・どんなに優しい相手でも、何かをきっかけにして変わってしまう可能性があるということを頭に入れておく。
・相手と付き合う中で少しでも恐怖などを感じたら、1人で抱え込まずに信頼できる人に相談する。
・1人暮らしの場合は付き合ってすぐには合鍵を渡さないようにする。

まとめ

今回紹介した事件は男女間のトラブルから起きた凶悪事件でした。恋愛感情というのは人間にとって非常に大切な感情ですが、一歩間違えると抑えが利かなくなる感情でもあります。過剰に心配する必要はありませんが、誰にでも恋愛感情から怨恨の感情になる可能性があるということを頭に入れておきましょう。そして、自分なりに相手に対して思いやりを持って接し、お互いがずっと楽しくいられる恋愛をしましょう。

Moly.jp編集部

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