【8月24日の事件】暗証番号は2960(憎むわ)。極悪非道な闇サイト殺人事件とは

今から12年前の8月24日、闇サイト殺人事件と言われる事件が起きました。この事件では最後まで悪に屈しない被害女性の強い思い、勇気が印象的な事件でした。今回はこの事件を紹介するとともに、女性が拉致監禁されないための対策についても紹介します。

闇サイト殺人事件の概要

この事件は2007(平成19)年8月24日深夜から25日の未明にかけて愛知県名古屋市で起きた強盗殺人・死体遺棄事件です。この日勤め先の派遣会社を退職することになり、同僚から送別会を開いてもらっていた被害女性は、いつもより遅い時間に1人で歩いていました。そこへ白いワンボックスカーが現れ、3人いた犯人のうちの1人に声をかけられ、もう1人の犯人に後ろから口を塞がれて車内に拉致されたのです。犯人たちは、そこから車を走らせ拉致現場から約20キロ離れたレストランの屋外駐車場に車を停めました。

営業時間外のレストランの駐車場は照明がなく、真っ暗で人通りも少ない場所でした。その車内で被害女性は顔にガムテープをぐるぐる巻きにされ、レジ袋を頭にかぶせられハンマーで数十回殴られた末、首を締められて殺害されたのです。その後、犯人たちは岐阜県の山中に遺体を遺棄し別れました。そして、25日の午後に犯人の1人が死刑を免れたいと警察に自首し、残りの2人もその日の夜に確保され、3人は逮捕されました。

犯人と裁判

3人の犯人ABCは、それぞれ面識はなく闇サイトを利用して出会います。Aは事件当時32歳の無職の男で、この事件を起こす半年前に失職して複数の金融機関から借金をしていました。Bは事件当時36歳で愛知県在住の新聞配達員の勧誘員で、少年時代は暴走族に属し、暴力団関係の仕事にも手を出していました。Cは事件当時40歳無職で、中学時代いじめに遭い、その反動で高校進学と同時に非行に走ります。その後就職して結婚もし、子どももできますが借金を重ねて結局離婚。金欲しさにその後も闇サイトを利用して悪事を繰り返していました。闇サイトで知り合った即席犯罪グループのABCは事件の3日前にファミレスで初顔合わせをし、1人が「若い女性を拉致し、暗証番号を聞き出して殺してしまえばいい」と提案したとされています。結局、この短絡的な計画が実行されてしまいました。

裁判の結果、まずはAとBに死刑判決が下され、Cには無期懲役が言い渡されます。ABCはそれぞれ控訴しCは公訴が棄却され刑が確定。Bは翌月に控訴を取り下げて死刑が確定。Aはその後の裁判で無期懲役になりましたが、この事件の前にパチンコ店の店長夫婦を殺害して金銭を奪った事件と1人暮らしの高齢女性の家に押し入り首を締めて重傷を負わせ現金を奪った事件の関与が明らかになります。それを追起訴されて、死刑の判決が言い渡され死刑が確定しました。

被害女性の最後まで悪に屈しない勇気

被害者の女性は最後まで悪に屈しない勇敢な女性でした。彼女は幼い頃に父親を病気で亡くし、女手一つで育ててくれた母親に家をプレゼントしようとコツコツ貯金をして800万円貯めていました。犯人たちは彼女を拉致した後、キャッシュカードを奪い執拗に銀行口座の暗証番号を聞き出そうとします。しかし、彼女は教えず頭をハンマーで殴られようとも屈しませんでした。また、1人残された母親のことを思い自分は死ぬわけにはいかないと、何度も犯人を説得します。しかし、犯人たちはまったく聞き入れず金銭を奪う事しか考えていませんでした。

そして、なかなか息絶えない彼女に犯人たちは結局、数十発彼女の頭を殴ることになるのです。彼女は最後息絶える前に弱々しい声で暗証番号は2960と答えます。しかし、この番号は正しくなかったのです。母親曰く彼女は子どもの頃から数字の語呂合わせが好きで、死を覚悟した彼女は2960と伝えたのは「にくむわ」と語呂を合わせ、犯人に対して最期の抵抗を示したものだと考えられました。この事件は誰もが彼女の強い気持ちと母親思いの優しい気持ちに涙し、犯人たちの極悪非道さに怒りを覚えた事件でした。

女性が拉致監禁されないための対策

今回の事件は女性が路上で拉致された事件でした。十分ではありませんが、拉致や連れ去りの被害に遭わないために考えられる対策は次の通りです。

・夜間にはなるべく1人で出歩かないようにする。
・帰宅時間が遅くなってしまったら、できるだけ公共交通機関(タクシー)などを積極的に利用する。
・やむを得なく夜間に1人で出歩くときは明るく人通りの多い道を選んで歩く。
・昼夜にかかわらず、外を出歩く時は大音量で音楽を聞いたりスマートフォンを操作したりしながら歩かない。
・外を歩く時は常に防犯ブザーやホイッスルを持ち歩き、いつでも鳴らせるようにしておく。

まとめ

今回紹介した事件は力の強い男3人が女性1人を車で素早く拉致するという事件で、未然に防ぐことは難しい事件です。しかし、だからといって何も対策をしないのは、さらに危険です。極度に怯える必要はありませんが、自分とは関係のない事件だとは思わずに出来る限りの対策をしていきましょう。

Moly.jp編集部

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