【話題】サイクリストによる、サイクリストのための防犯アラーム”AlterLock”がスゴかった

ロードバイクやクロスバイクなど、スポーツタイプの自転車に乗るサイクリストに常につきまとう不安といえば「盗難」ですよね。コンビニやカフェに立ち寄った数分停めていただけで自転車を盗まれてしまったという話は枚挙に暇がありません。

今回は、そんなサイクリストたちの不安を解消するスポーツバイク専用の防犯アラーム「AlterLock」を開発した、株式会社ネクストスケープの照山聖岳さんにお話を伺いました。

AlterLockについて

早速照山さんにAlterLockを見せていただきました。

見た目はすごくシンプル。公式値は長さ150mm、厚さ8mm。

薄くて軽い!

まず、AlterLockを見て感じたのは本体の薄さです。スマートフォンと同じくらいの厚さで、重さはほぼ感じません。「もしかして、モックでは?」と思ったほど。

スマホとAlterLockを並べると、ほぼ同じ厚さだった

照山さん:本体重量は60gです。よく「モックですか?」と聞かれるんですが、このサイズ、重さでGPSモジュールを組み込んでいます。この薄さと重さにするためにかなり試行錯誤を繰り返しました。

自転車から離れると自動で検知開始

ーーAlterLockとはどういった商品ですか?

照山:AlterLockは、ロードバイクやクロスバイクなどのスポーツタイプの自転車向けに作られた製品で、ボトルケージとフレームの間に設置して利用します。本体とスマートフォンをBluetooth接続して使い、利用者が自転車から離れてBluetooth接続が切れたタイミングで検知を開始します。

ーーでは、利用者は初期設定さえすれば、あとは検知が必要なタイミングで自動的に始めてくれるんですね。

照山:そうです。これはオートロック機能ですが、もちろん手動でON/OFFの切り替えもできます。

ロック管理画面。中央の鍵マークをタップすればON/OFFを切り替えられる。

サイクリストのニーズに応える様々な機能

ーー自転車を趣味にしている人は何台も所有しているイメージがあるのですが、こちらの製品は何台かをまとめて管理できるのでしょうか?

照山:はい、本体は自転車1台につき1つ必要になりますが、スマートフォン1つで最大3台まで登録・管理することができます。
また、画面を見ていただくと分かるのですが、本体の電池残量も表示されているため、充電しなくてはいけないタイミングが一目で分かるようになっています。

ーー充電式なんですね。一度の充電でどのくらい持つんですか?

照山:だいたいフル充電まで2〜3時間かかるのですが、充電後は約1.5ヶ月ほど持ちます。GPSは電力消費が大きいので、振動を検知した時だけ作動するようにして電力消費を抑えています。

ーー取り外しは簡単なんですか?

照山:ボトルケージと一緒に取り付けるので、六角レンチがあれば取り外しは可能です。ただ、AlterLockは防水ですし、自転車に取り付けたまま充電可能です。そのまま洗車しても問題ありません。

設置した写真。いい意味で目立たないのが写真映えする。

ーー誰でも取り外せてしまうと、アラームがなってもすぐに取り外して盗める気がします。防犯上問題があるように思うのですが。。

照山:確かに取り外しが簡単だと問題ですが、AlterLockの取扱店では盗難防止ボルトによる取り付けを行っています。これにより、特殊な工具がないと取り外しができないようにすることが可能です。
ただ、盗難防止ボルトの利用者はAlterLock購入者の半数くらいですね。自転車が趣味の人って自分でカスタマイズするのが好きな人も多くて、ボトルケージを自分で交換できなくなるのが現実的じゃないという方もいます。防犯性に関しては、ロードバイクに乗る人が長時間自転車から離れる想定はしていません。アラームがなったらすぐに駆けつけられる場所にいる前提での設計なので、駆けつけている間に本体を外されたり破壊されたりして追跡不可能になることはあまり考えていません。

ーー確かに、コンビニやカフェなどに立ち寄って戻る数分の防犯がメインですし、自転車いじりも好きな人は普通のボルトの方が使い勝手がいいかもしれないですね。
ところで、このアラームはどんな時に作動するのですか?自転車の揺れを感じた時ですか?

照山:アラームは自転車の振動を検知して作動します。検知の感度はスマートフォンから3段階に調整することができます。サイクルラックにかけている状態で多少揺れるくらいなら反応せず、地面に下ろした時に反応するようにしたり、反対に少しでも揺れたら検知するように設定することもできます。

ーー利用シーンに応じて感度を調整できるのは便利ですね!

AlterLockの開発に至った経緯

ーーそもそも、AlterLockを作ろうと思ったきっかけはなんですか?

照山:私自身、この会社に転職してきた8年前くらいから自転車に乗り始めまして、その頃から自転車を外に置いておくことに強い不安を感じていました。そして、GPSで追跡できるような自転車用の防犯アラームがあれば良いなと思っていたのですが、当時の通信規格や技術ではサイクリストとして満足するような製品は作ることができないと感じ、なかなか着手できずにいました。
そんな中、2017年6月ごろに参加した展示会で、自転車用の防犯アラームを実現できそうな通信規格に出会いました。早速、次の日には事業計画書を書き始めましたね。

ーーすごい行動力ですね。計画から完成までどのくらいかかりましたか?

照山:発売が2018年12月ですので、だいたい1年半くらいかかりました。

ーーかなり早く製品化にこぎつけたんですね。

照山:僕に考えつくようなものは他の人も考えつくだろうし、それなら1番最初に出すのが大事だと思い、スピード感を持って取り組みましたね。ロードバイクは、まだまだニッチな分野なので、競合が少ないというのは幸いです。

ーー照山さんはどのくらいの頻度で自転車に乗るんですか?

照山:最初は月に1回乗れれば良いかなと思っていたのですが、大会に出るようになってからは乗る回数も増えていきました。週に1回、2回と増えていき、今では家にローラー台を置いています。毎日乗れる時は乗る感じですね。まあ、うちも小さい子供がいるので肩身が狭くなってきているのですが。。(笑)

照山さん自身も生粋のサイクリスト。自転車への愛は人一倍強い。

ーー照山さんご自身が自転車が大好きだからこそ、サイクリストにとって欲しい機能が揃った製品になっているんですね。

照山:ありがとうございます。購入していただいた皆さんの反応も上々ですが、中にはもっと軽い方がいいという意見もあります。やはり、自転車の重量を100g減らすために10万円掛けるような方も多いので、そこは製品の課題です。今後もよりニーズに応えられる製品にできるように頑張ります。

ーー今日はありがとうございました!

照山:ありがとうございました。

自転車大好きな照山さんは、会社には電車通勤とのこと。

インタビューを終えて

実は、自転車の盗難は全国で年間約20万件の被害があります。これは1日あたり約550件発生している計算です。治安のいい日本と言えども、毎日これだけ多くの自転車が盗まれています。
ロードバイクはエントリーモデルでも10万円、高級なものでは100万円超も珍しくありません。細心の注意を払っていながら盗まれてしまった時のダメージは、自転車を辞めてしまう人も出るほどです。
また、盗難自転車が手元に戻ってくる可能性はかなり低いです。特に、高価な自転車はパーツごとに分解されて売られてしまうことも多く、防犯登録シールが貼ってあるフレーム以外は本人のものかどうか確認することすら難しいのが現実です。とにかく盗まれないこと、盗まれそうな時に犯人が諦めるような対策が非常に大事になってきます。

この記事の監修
河合さん写真
河合成樹
防犯ジャーナリスト/防犯設備士

AlterLockはシティライドからレース参加まで自転車を楽しむ全ての方にオススメできます。自転車を盗まれないか不安に思ったことのある方はぜひチェックしてみてくださいね

Moly.jpの運営やAIST:産業技術総合研究所(産総研)との犯罪予測の共同研究や防犯対策の講演活動、メディア出演などを通じて防犯の啓蒙、社会実装に取り組んでいる。公益社団法人日本防犯設備協会認定の防犯設備士(第19-29640号)。

詳しい情報はAlterLock公式ページから!

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