【今日の事件簿】県民の怒り爆発!8万5000人が抗議した沖縄米兵少女暴行事件とは

今から24年前の9月4日、沖縄米兵少女暴行事件が起きました。この事件は12歳の少女が心身ともに深い傷を負ったにもかかわらず、日米地位協定の取り決めによってなかなか実行犯が日本に引き渡されなかったことが大きな問題となりました。今回はこの事件を詳しく紹介していきます。

沖縄米兵少女暴行事件の概要

この事件は1995(平成7)年9月4日に起きました。この日の夜、沖縄県中部にある米軍基地キャンプ・ハンセンに駐留するアメリカ軍の海軍の3人は基地内で借りたレンタカーで遊びに出かけます。そして、午後8時頃に沖縄本島北部の商店街で買い物をしていた当時12歳の女子小学生を無理やり車に押し込み拉致したのです。少女の目と口をガムテープでふさぎ、手足を縛るなどして約1.5キロ離れた海岸に連れて行き、3人で少女を強姦。少女は心身ともに深い傷を負ってしまいました。

日米地位協定に対して立ちあがった県民

沖縄県警はすぐに動いて捜査を開始。数々の証拠を得ることができ、海兵隊員3人の事件への関与が明らかであるとして、9月7日に逮捕状を請求しました。しかし、日米地位協定によると事件の被疑者がアメリカ兵の場合、その身柄がアメリカの手中にあるときは、起訴されるまではアメリカ側が被疑者の拘禁を引き続きおこなうこととされていました。それによって、たとえ逮捕状が発付されても日本の警察は起訴前には逮捕状の執行ができず、被疑者の身柄を拘束して取り調べることができなかったのです。

これに立ちあがったのが沖縄県民でした。これまで長年に渡り米軍基地によって苦しめられてきた感情が爆発し、沖縄県内の多くの自治体においてアメリカ軍への抗議決議が相次いで採択されました。10月には約8万5千人もの県民が参加して、この沖縄米兵少女暴行事件に抗議する決起大会がおこなわれました。これらの県民による行動によって沖縄県に集中する米軍基地の縮小や日米地位協定の見直しを求める動きが高まり、沖縄県知事も政府に対して強くその実行を迫りました。

そして、日米の政府間において日米地位協定第17条及び刑事裁判手続きに係る日米合同委員会が行われ、改正とまではいきませんでしたが日米地位協定について運用を改善することとなり、次の通りに合意されました。

一 合衆国は、殺人又は強姦という凶悪な犯罪の特定の場合に日本国が行うことがある被疑者の起訴前の拘禁の移転についてのいかなる要請に対しても好意的な考慮を払う。合衆国は、日本国が考慮されるべきと信ずるその他の特定の場合について同国が合同委員会において提示することがある特別の見解を十分に考慮する。
引用:外務省ホームページより

この改善はそれまでの沖縄県民のさまざまな苦しみから考えると、ごくごく小さなことかもしれません。しかし、1人の少女が傷ついたことによって沖縄県民が怒り、日本全体の世論も動かし、結果政府までも動かしたのです。

犯人たちのその後

結局この事件では、逮捕状を取った沖縄県警が米軍に対して身柄の引き渡しを求めましたが拒否され、那覇地検が被疑者の3人を逮捕監禁と婦女暴行の罪で起訴したことによって、米軍側から3人の身柄が引き渡されました。裁判の結果は1996年3月に那覇地方裁判所によって米軍海兵隊の3人に対して懲役6年6カ月から7年の実刑判決と言い渡されました。その後2人が控訴しましたが棄却されて刑が確定。

1998年6月には防衛施設庁によって被害者の少女に対してアメリカ軍が示談金を支払い、日本政府も見舞金を支払っていることが発表されました。そして、2003年の4月、外務省北米局長の答弁によって犯人の3人は刑期満了で釈放され帰国し、アメリカ軍を不名誉除隊されたことがわかりました。さらには、2006年8月に犯人の1人がアメリカで女子大生を暴行し殺害。その直後に自殺したことがわかりました。地元警察によると男は知り合いの女子大生に暴行したうえで絞殺し、その直後に刃物で自分の腕を切り付け失血死したそうです。

まとめ

今回紹介した事件はさまざまな問題が起こりましたが、男3人が1人の少女に深い傷を負わした許し難い事件です。体の大きな軍人の男3人に性的に襲われた少女のことを考えると胸が痛みます。今回のように軍人に子どもが襲われるといった事件は、なかなか身の回りで起こることを想像しにくいですが、子どもが被害に遭うという事件は数多く起きています。周りの大人が防犯意識をしっかりと持ち、出来る限りの対策をして、子どもたちを犯罪から守りましょう。

【要確認】子どもの安全を確保せよ!犯罪から守るための役立つ6つの護身術とは?
Moly.jp編集部

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