【今日の事件簿】遺族の思い届かず減刑。神戸長田区小1女児殺害事件とは

今から5年前の9月11日、神戸長田区小1女児殺害事件が起きました。この事件では1審の裁判員裁判で出た判決が覆り、最高裁で減刑されました。今回はこの神戸長田区小1女児殺害事件を紹介していきます。

神戸長田区小1女児殺害事件の概要

2014年(平成26)年の9月11日、神戸市長田区に住む小学校1年生の少女が行方不明になりました。少女はその日の放課後、1度下校して祖母宅にランドセルを置き、お気に入りのリュックと日傘をさして友人宅へ向かいます。目撃情報などによれば午後3時15分に祖母宅から400メートル離れたコンビニの前を歩き、コンビニ近くの友人宅に行きますが友人には会えず、そこの管理人と話をしています。

その後、午後4時30分に自宅近くの幼稚園、午後5時に交番前の階段、その30分後には交番から数百メートル離れた高校のグランド脇で目撃されました。その後に目撃などはされていません。午後7時5分に母親が警察に届けます。警察は9月12日に公開捜査を開始。少女が持っていたリュックなどの写真も公開。日傘はコンビニ近くの植え込みで見つかりました。

そして、9月23日の夕方、捜索していた捜査員が異臭に気づき雑木林に放置してあったビニール袋から少女の遺体の一部を発見しました。そのビニール袋にはタバコの吸い殻と容疑者と思われる名前が入った診察券も入っていたそうです。警察は9月24日、酒に酔って雑木林に向かう怪しい男を発見し、その男に任意同行を求めてDNA検査を実施。タバコの吸い殻と男のDNA一致したことから死体遺棄の疑いで逮捕しました。

男は当時47歳。遺体発見現場からわずか30メートルという距離に住む男でした。その後の調べで男の部屋から少女のリュックを発見。10月14日、この男を殺人の容疑で再逮捕しました。

犯人の男と犯行動機

犯人の男は鹿児島県出身で早くに両親が離婚。母親が家を出たため祖母に育てられながら高校を卒業し、その後は自衛隊に入ったりトラックの配送員をしたりして職を変え、各地を転々としていました。結婚の経験もあり離婚後は会っていない娘もいるそうです。男はこの事件を起こす前にも、傷害と強制わいせつなどで4回逮捕され2013年に刑務所から出所しています。男が事件当時住んでいたアパートに引っ越してきたのは7月のこと。療育手帳を所持し生活保護を受給しながら生活をしていましたが、飲酒でたびたび近隣住民とトラブルを起こしていました。

事件当日の9月11日、自宅アパート近くの路上で少女に「絵のモデルのなってほしい」と声をかけ自宅に誘い入れ、ロープで首を絞め包丁で刺すなどして殺害。遺体を切断して複数のビニール袋に入れて自宅近くの雑木林に投棄したそうです。犯行動機については、「殺して女の子の体を触りたかった」などと供述し、遺体を切断した理由については「体がどうなっているか興味があった」などと供述しています。

裁判では遺族の思い届かず減刑

裁判では初公判は裁判員裁判でおこなわれ、判決公判では男に死刑判決が言い渡されました。しかし、弁護側が判決を不服として大阪高等裁判所に即日控訴。2審の高等裁判所では1審の死刑判決を破棄し無期懲役が言い渡されました。その理由として、性的な目的で1人が殺害された場合は、同じ種類の罪で前科のない被告には死刑が選択されない傾向があるとし、減刑に踏み切ったそうです。検察側はもちろん最高裁に上告。しかし、最高裁でも裁判員裁判で審理された1審の死刑判決を破棄し、検察側の上告も棄却しました。これにより、男の無期懲役刑が確定しました。

被害者遺族は裁判員裁判でおこなわれた1審での死刑判決を正当なものだとし、最高裁で出された判決には納得がいっていないとのことでした。なぜなら最高裁では1人の幼い尊き生命を直視せず、犯人に計画性がなかったとか同じ罪の前科がないこと、そして前例がないということで減刑されたとしか思えなかったからだそうです。この減刑には、世間の多くの人が納得いっていないのではないでしょうか。

まとめ

今回紹介した事件は1人の身勝手な男に、1人の未来ある尊き命が奪われた事件でした。この事件の犯人のような男が、どこに潜んでいるかわかりません。逆にいうと、どこにでも居る可能性があるのです。大人が口うるさく教えても基本的に子どもは無垢で、話しかけてきた人間に対して、その人が悪い人間だとは思いません。したがって、それを踏まえたうえでの対策が必要となるのです。子どもを守れるのは大人しかしいませんので、常に何が起こるかわからないという防犯意識をもち、知恵を振り絞って子どもたちを守る対策をしましょう。

子どもを犯罪から守るために。不審者情報はどうやって手に入れる!?

Moly.jp編集部

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