詐欺メンバーは誰が集め、どう犯行に及ぶのか。元詐欺師が語るメンバーの集め方とは

私はおよそ3年半に渡り詐欺に加担していました。
私個人としては名前や顔などを公表すべきだと思うのですが、現状家族を説得出来ておりませんので、かなりの部分を伏せさせて頂きます。ご理解賜りたく存じます。

いくつか内容の異なる詐欺に加担した身として、誰でも詐欺に遭う可能性はあると断言します。たとえ今でないにせよ、常に身の回りに潜んでいると考えて下さい。私の話がどれだけ詐欺被害を防ぐ事に繋がるか分かりませんが、防犯意識の向上や騙される人がいなくなる事に少しでも寄与できればと思いペンを取りました。おもしろおかしく話すつもりはありません。また犯罪を助長するつもりも一切ありません。

第7回目はコチラからご覧ください。

第8回は、詐欺グループの勧誘方法についてお話しします。
こんにちは。一口に特殊詐欺グループといっても大小様々あります。前回までにお話しした、詐欺インフラを整えてしまえば一人で行う事も出来ます。

実際、私はグループの一員として詐欺を行なっていたある時期に「自分一人でも出来るのではないか?」と感じ犯行に及んだことがあります。これをする理由は「騙し取った金額が全て自分のものになる」以外ありません。

とは言え、一人で行なっている特殊詐欺師は滅多にいないと思われます。なぜなら、ある程度のスキルが必要な様々な準備を自分自身で行わなければならず、非常に面倒であるからです。そのため、詐欺グループは通常数人~数十人で構成されます

(詐欺現場に来ない上位の者なども含みますが、構成メンバーのほとんどを実行部隊と考えて差し支えありません。尚、上位の者がアジト物件の手配などを行うのが一般的です。)

私の感覚ですが、一番多いのは5~10名前後ではないでしょうか?

私が今まで経験した中で最も多かったのは50人ほどの詐欺現場です。詐欺現場に顔を出さない上位の者数名(=全員暴力団幹部と聞きました)が協力して、一つの詐欺アジトにそれだけの人数を集めていました。つまり数人~10人程度の小グループがいくつかあり、全体として50人の実行部隊が出来上がったわけです。実行部隊の各小グループ同士はお互いの素性を知らずに互いに警戒していたため、とても張り詰めた空気だったことを今でも覚えています。(尚、この時は上層部でトラブルが起こり、開始から2,3日で解散しました。)

前置きが長くなりました。本題に入ります。実行部隊の勧誘方法は3つしかありません。

実行部隊の勧誘方法とは

1.反社会勢力の構成員

暴力団や半グレ組織の構成員であり、彼らは「ヤクザ稼業」として行なっています。特に暴力団員の場合、アジトで実行部隊をする組員は彼らの属する組織(=暴力団の組)の幹部からの指令を受けて参加します。実行部隊は一人でも多ければ多いほど詐欺グループにとっては利益が上がるため、段取りを全て取り仕切ってかつ実行部隊として活動する反社の人間もおりました。

2.紹介

当然と言えば当然ですが、紹介元は「反社会勢力の者」「反社会勢力や詐欺グループとつながりのある者」「元々詐欺現場にいる者」の3つのいずれかです。

私の場合、かつて勤めていた会社の同僚が暴力団員と繋がりがありました。詐欺に加担する中で他の詐欺メンバーにも聞きましたが、「紹介」で詐欺グループに加わる場合、上記の3パターンのいずれかしかありませんでした。

また、私が首謀者として行なった霊感商法詐欺では、私とNo.2の者が各々の後輩を中心に声をかけ人を集めました(私とNo.2は投資詐欺で知り合った仲です)

3.インターネット

数は多くありませんが、SNSや求人サイトを使ってメンバーを集めるケースがあります。私が属していた犯行グループではありませんが、他グループで実際に採用に至ったケースがありました。

まとめ

一度詐欺グループに入り、毎月まとまった金額を手にすると、自らの意思でグループから抜け出す者はそうそういません。私も抜け出すチャンスは何度かあったのですが、「これで最後」と言い聞かせつつ結局捕まるまで続けました。

逮捕後に家族や友人に「少し不審に思った時にしっかり話をすれば良かった」「厳しく問いただせば良かった」などと言われました。このコラムをご覧になっている皆さんのご家族や友人に「急に羽振りが良くなった」「仕事について口を濁す」方がいらっしゃれば、思い切ってお話ししてみることをお勧めします。

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いかがでしたでしょうか。
弊社では以前、上記の元詐欺師の方からご連絡をいただき、インタビューをさせていただきました。その中で、元詐欺師だからこそわかる事、伝えられることがあると感じ、今回のコラムを出すことを決めました。

被害に遭わないためには、対策だけではなく、被害の実態と手口を知ることも大事です。このコラムで一人でも多く被害に遭われる方が減ることを願っています。

こちらのコラムは、毎週水曜日に更新します。第8回もぜひご覧ください。第7回はコチラからご覧いただけます。

Moly.jp編集部

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