【冬眠直前のクマに要注意】人を襲うクマはヒグマよりツキノワグマが圧倒的に多い?

今回は、いつもの防犯対策とは少しテイストを変えて、獣害対策についてをご紹介します。

獣害は地方での被害だと思いがちですが、実は全国のどこでも野生の動物は現れます。クマは冬眠が終わり、夏の始まりから出没率が高くなります。そして秋口になると冬眠の準備として、食料と食い溜めしようと徘徊をします。秋はキャンプのベストシーズンでもあるので、万が一クマに遭遇した時のための対策についてお話します。

クマによる被害はどのくらいあるの?

下図をご覧ください。
こちらのグラフはクマ類(ヒグマ・ツキノワグマ)による平成30年の人身被害のグラフです。

件数をみる限り死亡者がいる年といない年があるなど少ないですが、年間で50人以上の人はクマによる被害に遭っています。

では次に、クマ類(ヒグマ・ツキノワグマ)による平成30年の月別出現情報のグラフを見てみましょう。

導入でも述べました、グラフを見てみるとクマの習性がよく現れています。冬眠から目覚めて、夏場は食料を探しにでて秋口にかけて食料を蓄えて、冬眠をする。クマにはちゃんとしたサイクルがあることが、このグラフからわかります。そのため、夏場から秋にかけてはクマに注意をしなければなりません。

人を襲うクマの種類は?

クマと聞くと、どんな種類のクマを思い浮かべるでしょうか。よく耳にする種類は、ツキノワグマとヒグマかと思います。実際に、人に襲ってしまうクマも、この2種類が多いようです。

また、どちらの方がクマが多く被害をだしているのかというと、「ツキノワグマ」です。その地域に生息している種類の差があるのかもしれないですが、環境省が発表している統計からは、ツキノワグマからの被害数が圧倒的に多いです。

参考URL: 環境省

クマはどんな被害をもたらすの?

日本で起きているクマによる被害は主に3つあります。農業への被害、林業への被害、そして人身被害です。今年も各地で被害が確認されています。

農業への被害

農業への被害のほとんどがイノシシやシカ、サルですがクマによる被害も確認されています。クマは果実を好むため、地域差はあるものの、カキやリンゴといった果物が狙われているようです。また、この被害の困った点は収穫直前の被害だということです。収穫を目前にして食い荒らされてしまうため、作り直すことも難しく、被害額も大きいため、農家には大きなダメージとなってしまいます。

林業への被害

林業への被害には「クマハギ」というものがあります。「クマハギ」とはスギやヒノキといった針葉樹林の樹皮を剥がし、その下にある幹をかじる行為のことを言います。この行為をするのは主にツキノワグマです。この行為の意味は食用にしている、ナワバリを表すためなど諸説ありますが、食用にしているという説が現在では主流になってきています。日本にある人口樹林のほとんどがこの「クマハギ」に使われているスギやヒノキといった針葉樹林です。「クマハギ」の被害にあった木は成長が悪くなったり、枯れたりしてしまうため木材として使えない木が出てきてしまうのです。

人身被害

みなさんが一番心配なのがこの人身被害についてだと思います。日本最大の獣害として知られている三毛別ヒグマ事件に始まり、1970年に起こった日高山脈での福岡大ワンダーフォーゲル部ヒグマ事件などは皆さんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。近年の被害としては3年前に秋田県で起きた、ツキノワグマに人間が食べられたという十和利山熊襲撃事件があります。クマによる人身被害は人を食べたというもの以外に子グマを守ろうとして襲われたものや、好奇心により襲われたと思われるものまで存在します。

クマの習性とは

クマは基本的に臆病な性格で、人の気配を感じると逃げていくことがほとんどです。しかし、急にバッタリと会ってしまったり、子育て中の母グマと遭遇してしまったりした場合には襲いかかってくることもあります。急な遭遇を防ぐ方法もしっかりと知っておきたいですね。

また、クマには植物食の強い雑食性のクマと動物食の強いものとがいます。日本にいるクマ(ツキノワグマ・ヒグマ)はどちらかというと植物食が強く、木の実や果実、動物の死骸などを食べる傾向にあるようです。

クマはとても優れた動物で、嗅覚は犬以上に良く、知能や学習能力も高いので記憶力も良いようです。また執着心も強いようです。そのため、一度人間の食べ物の味を覚えると、それを求めて問題を起こすこともあります。

クマに遭遇した場合は?

クマには遭遇しないに越したことはありません。

予防対策としてクマ用ベルを携帯するのはもちろん、ラジオを流す、複数人で行動し大きな声で話すといった方法や、匂いに反応されないよう、食料は匂いがしないように密閉した容器などに入れるといった対策があります。しかし、必ずしもそれでクマとの遭遇を防げるわけではないので、バッタリと遭遇してしまったときの対処法を見てみましょう。

1)クマに遭遇しても決して焦って走って逃げることをしないようにしましょう
2)クマから目を離さずゆっくりと後ずさりしましょう

クマがゆっくりと近づいてくるような時は人間だと気付いてない場合があります。
体を大きく見せるために石の上などに立ち、穏やかに声をあげましょう。それでも近付いてくる場合は大きな声を出し、体を大きく見せるよう努め、威嚇しましょう。クマ撃退スプレーなどを携帯しておくのも良いです。もし、そういったものがない場合は木などの武器になりそうなものを手に持っておくようにしましょう。

ただし、至近距離でバッタリ遭遇した場合には、クマがパニックにならないように大声を出すのはやめましょう

まとめ

いかがでしたか?
今回は、防犯とはひと味違いますが、被害を防ぐといった点では、共通しています。クマは決して人間に害をなすだけの存在ではありません。クマが日本にいることは、その地域の自然がまだ豊かな証でもあるのです。

この記事の監修
〇〇さん写真
フォン・グエン
Moly.jp編集長

何よりも忘れていけないのは、山はクマの住処であるということです。クマと人が上手に共存をするためにも、事前にできる対策はしっかりしておきましょう

日本生まれ日本育ちのベトナム人。Moly.jp編集長として、メディア取材や事件データの収集など女性の防犯についての取組みを精力的に行っている。積極的に裁判傍聴に足を運び、被害者の生の声を聴いて現実を見つめ続けている。

Moly.jp編集部

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