【実験】傘立てに罪悪感をくすぐる張り紙をするだけで傘が盗まれなくなる?

傘立てで罪悪感を訴えかけて盗難を防止する実験

防犯のための張り紙、よく目にしますね。
多いのが、「防犯カメラ録画中」「誰かが見てるぞ」といった、犯罪を犯そうとしている人に対して、それが露見するのを想像させて思いとどまらせようとしているもの。これらは恐怖感や損得を想起させるものと言えるでしょう。

一方で、お店のトイレなどにある「いつも綺麗に使っていただきありがとうございます」という張り紙。先にお礼を言ってしまうものです。商品のサンプルをもらったり、無料で試させてもらったり、先に利益を得られることをしてもらうと、それを受けた方もお礼をしたくなる心理「返報性」を利用しているのでしょう。

今回はそんな張り紙での防犯の面白い例のご紹介です。大阪大学で行なわれた「罪悪感」に訴える実験です。

詳細は論文「罪悪感に訴えかけるアンケートが傘の盗難防止に及ぼす効果の検討」をご覧ください。

仕掛けは簡単。
傘立てに「傘を盗られてつらい思いをしたことがありますか」という質問とともに、YES/NOを答えられるようにシールを用意した張り紙をしておきます。

「罪悪感に訴えかけるアンケートが傘の盗難防止に及ぼす効果の検討」より

傘の盗難は非常に多く、ウェザーニュースが行った「傘調査2017」では、実に65%の人が被害にあっているとの結果がでています。どうせ盗まれるからという理由でビニール傘を使う人も多く、日本では年間1億2000万本もの傘が消費されているそうです。環境にも良くありません。
そこで、傘立てに張り紙をすることで、傘を盗もうとしている人に「罪悪感」を思い起こさせ、盗難を防ごうという実験です。

YESと答えた人は、盗まれたときのことを思いだして、自分は盗まないようにしよう、と思ったかもしれません。NOと答えた人でも、盗まれてつらい思いをした人を想像して、もしかしたら盗もうとした手が止まったかもしれません。

結果としては、効果は見られた、ということです。
ただし、にわか雨の日など、盗むことへの動機が強くなる日には、やはり盗まれてしまう傘はありました。やはり完全になくすことはできないようですが、ちょっとした工夫も防犯の役に立つ、という面白い実験でした。

<参考文献>
松井壮太・松村真宏(2019)「罪悪感に訴えかけるアンケートが傘の盗難防止に及ぼす効果の検討」

【お役立ち】雨の日には犯罪が多いって本当!?梅雨時に気をつけたい防犯対策とは

Moly.jp編集部

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