【社会問題】月120ドルで7人を養う極貧生活での涙の万引きが生んだ支援の輪

どの国でも「万引き」は横行している。中には確信犯的に犯行を行なっているものもいるが、万引きを仕方なくするケースも。万引きという犯罪行為、実はただの犯罪ではなく、そこから見えてくる社会問題があるのです。

今回は、そんな万引きで起きた海外での変わったエピソードを紹介し、万引きと一緒に考えなければいけない問題について考えていきましょう。

ある万引きから始まった大きな支援

エピソード概要

アラバマ州に住むヘレン・ジョンソンさんは介護中の母親と2人の娘、2人の孫、姪っ子の面倒をたった120ドルの生活費でやりくりをしていました。

万引きをしてしまった時、ジョンソンさんはいつもであれば小切手が届くはずの時に小切手が届かず、2日間飲み食いをせず過ごしました。このままでは餓死してしまうと思いスーパーへ。しかし、手持ちのお金は1.2ドル。命の危険を感じた彼女は万引きをしてしまったのです。しかし、彼女の万引きは店員に見つかり警察官がやってくることに。

彼に泣きながら謝罪をするジョンソンさん、犯行理由を聞いた警察官は、「逮捕して全てが解決するわけではない」と語り、卵をプレゼントしました。この事件、理解のある警察官のおかげでその場を凌いだだけでは終わりませんでした。

その後、万引き現場に立ち会った警察官は、仲間を連れてトラック2台分の食料をジョンソンさんに届けました。その様子を見ていた住人がfacebookにこのエピソードを投稿。またたく間に評判となり、警察署には衣服や食料を提供したいという声が殺到しました。

この事件、万引きという犯罪行為はやってはいけないことです。しかし万引きをしたことで思わぬ奇跡を起こしたという変わった出来事でもありました。

参考文献:excite.ニュース

このニュースのポイント

・困窮した状況を打破するために仕方なく万引きを実行した
・理解ある警察官のおかげで困窮していた人が救われた

今回の事件では、万引きという犯罪行為をきっかけに、アメリカには生活保護を十分に受けられず生活に困窮して暮らしている方もいるという事実がわかりました。日本にも生活保護制度は存在しますが、様々な理由から受けることができなかったり、そもそも受け方が分からないという方も多くいます。そして、同じように飢えに苦しんで万引きに走ってしまうケースは存在します。こういったケースの万引きに遭遇した時、私たちができることはあるのでしょうか。

さりげなく声をかける

万引きをしようとする人に声をかけることで犯行を思いとどまらせることができる可能性があります。特に、常習的な犯行ではなく突発的に仕方なく犯行を実行する場合、犯行前に心の葛藤をしていることが多く、あきらかに店内で不審な動きをしていることがあります。「何か探してますか」とさりげなく声をかけたり、店員を呼んでまずは犯行を抑止する方向へ向けましょう。

そのあとは状況次第ですが、生活に困窮しているようであれば自治体に連絡する等の対処をしてあげましょう。本当にお金に困っている人は連絡手段を持っていないことが多いです。ぜひ、協力してあげてください。

まとめ

今回取り上げた例で警察官が言ったように、「逮捕だけが全ての解決策ではない」ということは日本でも共通です。「物を盗むなんて最低だ。捕まえて罰を受けさせろ」という感情論では片付けられない社会問題があります。

自分とは縁のない話だと思うかもしれませんが、こうした問題が起こる背景には親の介護など身近な問題が発端になることも多いです。自分なら追い込まれる前に助けを求めると思っている方も、実際は周囲の目を気にして行動できなかったりします。

追い込まれてしまって過ちを犯した人を突き放すのではなく、寄り添って考えることがこの問題の解決の糸口になるのかもしれません。

この記事の監修
河合さん写真
河合成樹
防犯ジャーナリスト/防犯設備士

もちろん犯罪はいけません。けれど、その原因を取り除く手段があるならば、手を差し伸べるのも防犯のひとつと言えるはずです。

Moly.jpの運営やAIST:産業技術総合研究所(産総研)との犯罪予測の共同研究や防犯対策の講演活動、メディア出演などを通じて防犯の啓蒙、社会実装に取り組んでいる。公益社団法人日本防犯設備協会認定の防犯設備士(第19-29640号)。

万引きは窃盗です! 逮捕されたらどんな刑罰が?

Moly.jp編集部

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