“渋谷の路上で飲酒はNG!?” 渋谷区の路上禁酒法とは?

路上禁酒法とは、特定の日に限り、渋谷区内の公共の場所で飲酒する行為を禁じた条例です。
成人であれば認められるはずの飲酒がなぜ禁止されるにいたったのか、その背景とともに、路上禁酒法の詳細をご紹介します。

なぜ渋谷区では路上禁酒法が成立した?

毎年、ハロウィーンには渋谷駅周辺で仮装を楽しむ人たちが集まります。
周辺施設で行われるイベントもあり、多くの人たちで賑わいます。

しかし、大変残念なことに、その中の一部の人がお酒に酔って騒ぐ・暴れるといった問題も発生しています。
2018年には、周辺でお酒を販売する店舗に渋谷区が売買の自粛を呼びかけましたが、防犯施策としては不十分だったようです。
女性に対する痴漢行為、度を超えた声かけといった迷惑行為、器物損壊など事件に発展したケースもあったようで、防犯の面で多くの課題が指摘されています。

渋谷区にも多くの苦情が寄せられ、その中には禁止・規制を求める意見や、区が有料イベントとして主催することで積極的なコントロールを求める意見も寄せられたようです。
行政トップである渋谷区長も、ハロウィーン直後に早急な対応の必要性を示すコメントを発信しています。

渋谷区が制定した路上禁酒法とは?

ハロウィーンの騒ぎや事件を受け、渋谷区は「路上禁酒条例(以下、路上禁酒法)」を制定しました。
2019年のハロウィーンから運用することを目標に、6月19日の区議会で条例案が可決され、翌6月20日から施行されています。

路上禁酒法とはどのような法律

路上禁酒法とは、渋谷区内の定められた公共の場所で、ある期間中の飲酒を禁止する条例です。
また、駅周辺でお酒などを販売する店舗にも、売買自粛を求めることができます。

禁酒されるタイミングは、ハロウィーンや年末年始など多くの人が集まることが予想されるときです。
2019年は10月31日(木)のハロウィーン当日、翌11月1日(金)、10月25日(金)から10月27日(日)までの週末が該当します。

路上禁酒法の規制対象地域

規制の対象となる場所は渋谷駅周辺の路上や公園などです。

・宇田川町…渋谷センター街、仮装グッズを取り扱う超大型ディスカウントショップがある
・渋谷1丁目…明治通り・青山通りに隣接し、渋谷駅からも近い
・渋谷2丁目…青山通りに隣接し、人気の大型商業施設がある
・渋谷3丁目…明治通りが中央を縦断し、たくさんの人の通行が予想される
・桜丘町…渋谷駅前からアクセス良好でハチ公前やモヤイ像からも近い
・道玄坂1丁目…渋谷駅前ハチ公像があり、観光スポットとなっている
・道玄坂2丁目…スクランブル交差点、若者に人気の大型商業施設がある
・神南1丁目…大型商業施設が複数ある
・神宮前6丁目…代々木公園や原宿表参道が近く、人が集まりやすい

路上禁酒法には、罰則規定が盛り込まれていません。
もっとも重い対処でも、迷惑行為をやめるように求める「指導」が限界で、抑止力としての目的が強い印象です。

渋谷区は第一歩として、まずは条例の事前周知に徹し、基本的な理念の理解を求めていく、としています。
現状、警備の強化、仮設トイレの設置、マナー啓発活動などを目的に、1億円を超える予算の投入が予定されています。
大規模な対策を踏まえたうえで、成果を見ながら今後の改正が検討される可能性もあります。

周辺住民への被害がある一方で活発なボランティア活動も

ハロウィーンで起こる騒ぎや事件は、周辺住民への被害も指摘されています。
例えば、騒ぎによって起こった器物損壊事件の中には、公共物だけでなく個人の所有物を汚したり壊したり…といった被害も報告されています。
中には、個人所有の建物や設備が度を超えた頻度で被害にあったため、保険が適用されずに被害者が自腹で修繕したケースもあったようです。

しかし、その一方でモラルを持って楽しんでいる人も少なくありません。
2018年のハロウィーンでは、翌日の11月1日午前中行われたごみ拾いのボランティアに、前夜の仮装のまま参加する人たちも大勢いました。
責任を持って楽しむ姿勢はSNSで拡散され、今でも多くの人の共感を呼んでいます。

まとめ

渋谷のハロウィーンは、節度を持って参加する人や安心して参加できる環境の維持に努める人も決して少なくありません。
楽しい時間を今後も存続していくために「(路上禁酒法に)罰則を盛り込むべき」「ルールをつくらざるを得ない状況は悲しいがしょうがない」といったコメントもハロウィーンを楽しむ若い世代から出ているようです。

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Moly.jp編集部

この記事の監修
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河合成樹
防犯ジャーナリスト/防犯設備士

ハロウィーンの前に路上禁酒法が「どのような行為を」「いつ」「どこで」禁止しているのか、しっかり確認し、マナーや防犯意識を持って楽しい時間を過ごせるようにしましょう。

Moly.jpの運営やAIST:産業技術総合研究所(産総研)との犯罪予測の共同研究や防犯対策の講演活動、メディア出演などを通じて防犯の啓蒙、社会実装に取り組んでいる。公益社団法人日本防犯設備協会認定の防犯設備士(第19-29640号)。

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