【今日の事件簿】オウムの許されざる凶行の1つ!坂本堤弁護士一家殺害事件

今から30年前の11月4日に坂本堤弁護士一家殺害事件がおきました。この事件は1980年代後半から1990年中期にかけて、オウム真理教が起こした数多くの事件の中の1つです。今回はこの坂本堤弁護士一家殺害事件を詳しく紹介していきます。

坂本堤弁護士一家殺害事件の概要

1989(平成元)年の11月4日に坂本堤弁護士一家は殺害されました。この事件は坂本弁護士がジャーナリストからオウム真理教信者の脱会について相談され、オウム真理教の反社会性を暴露し、批判したことがきっかけで起こりました。坂本弁護士は教団と対立し、テレビや雑誌の取材を受け、その都度教団を批判。ある時、テレビ番組で坂本弁護士らのインタビュー映像と教団に関して取材した映像が放送されることになりました。それに対して教団側が反発をします。坂本弁護士におこなったインタビューの内容が、教団の「被害者の会」に関係するものだったからです。

教団の幹部ら3人はテレビ局を訪れ、弁護士にインタビューした映像を見たいと執拗に要求。当時の番組プロデューサーは教団側がインタビューに応じるならば見せると交渉し、教団側はそれを承諾して映像を見ました。映像を見た教団幹部らは当時坂本弁護士が所属していた弁護士事務所を訪れ「信教の自由がある」と猛抗議。しかし、坂本弁護士は「人を不幸にする自由はない。徹底的にやる」と一歩も引きませんでした。しかも、坂本弁護士はオウム真理教の宗教法人の認可取り消しなどについての民事訴訟の準備に入ったのです。

これを知った教団の麻原教祖は坂本弁護士を放っておくと教団の障害になると考え「ポア」と称して坂本弁護士の殺害を指示。実行犯の教団幹部4人と出家して間もない2人の計6人は11月3日、熊本に住む在家信徒の弁護士から坂本弁護士の住所を聞き出し、車で向かいます。3日の夕方には坂本弁護士の自宅近くに到着し、時を待って11月4日午前3時頃、自宅で就寝中であった坂本弁護士一家を襲ったのです。

実行犯の1人が坂本弁護士の上に馬乗りになり、顎を殴打。教団幹部の1人が背後から首を絞めました。この間にもう1人の信者が弁護士の尻に塩化カリウムを注射しましたが筋肉注射だったため効果がなく、2.3回打ち直しますが針が曲がってしまいます。結局弁護士は背後に回った幹部によって窒息死しました。

一方で妻も同じく教団の幹部に馬乗りされ口を両手で押さえつけられ、背後からもう1人に首を絞められ窒息死。その間に妻は「子供だけはお願い」と懇願しますが、当時1歳の長男も殺害されてしまいました。実行犯の中には元医者もいたそうです。その後3人の遺体はいったん山梨にある教団の施設に運ばれました。そこから坂本弁護士の遺体は新潟の山中に埋められ妻は富山県の林道脇に、長男は長野県の山中に服を脱がされて埋められました。

坂本弁護士の遺体は歯形から身元が分からないように、つるはしで叩きつけられ教団幹部が景気づけに買ったズワイガニの殻と一緒にゴミ同然に埋められたそうです。事件当初、弁護士宅に教団のバッジが落ちていたことからオウム真理教が疑われ、坂本弁護士が所属していた事務所もオウムの関与を指摘しますが、決定的な証拠が見つからず、結局失踪事件にされました。

事件発覚のきっかけと裁判

事件の発覚は実行犯の1人であった教団幹部の男が、3億円の現金を持ち出して教団を脱走したことによるものでした。男は長男を埋めた場所まで行って目印の写真を撮り、写真と地図を警察と坂本弁護士が所属していた事務所に匿名で送り付けます。これを元に男は麻原を脅して1千万円を巻き上げ、逮捕されるまで実家で塾を経営していたそうです。

警察はこの地図をもとに遺体を捜索しましたが見つけられませんでしたが、この時、遺体は目と鼻の先にあったそうです。その後、再び事件は行き詰りますが、事件から6年が経った1995年にこの3億円を持ち出し麻原から1千万円を脅し取った男が自供して事件の真相が明らかになり、次々と遺体が発見されました。この6年間の間にオウム真理教は松本サリン事件や地下鉄事件を始め、多くの事件を起こすのです。

裁判では多くの信者がそれぞれ多くの罪で罰せられ、この坂本堤弁護士一家殺害事件に関わった実行犯も刺殺された幹部1人を除いて、すべての人間に死刑判決が下り、刑が執行されました。

参考文献:Wikipedia

まとめ

この事件はオウム真理教が起こした数多くの事件の中の1つです。しかし、1つ1つの事件では、かけがえのない人の生命が犠牲となっています。本来宗教というのはどんな宗教であれ人の幸せのために存在しなければならず、その目的から離れた団体は宗教の名を借りたテロ組織といわざるを得ません。こうした事件に巻き込まれないようにするためには日ごろの防犯意識と対策に加えて、物事を広く正しく見る人間的な視野も大切となります。

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Moly.jp編集部

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