冬は空き巣が増える時期と言われています。大切なお金や貴重品などを盗まれないように、防犯対策を万全にしておきましょう。
どうして冬に空き巣が増えるのか
空き巣とは、家の住人が留守の時を狙って侵入し、金品を盗む犯罪のことです。空き巣に入られると金銭的な損害はもちろん、自分の家に入られたという精神的ショックも大きなものです。空き巣は特に冬に多く発生する傾向にありますが、その理由は以下の通りです。
日が落ちるのが早くなる
冬は日が落ちるのが早く、外がすぐに暗くなるため、電気がついているかどうかで留守宅を判別しやすくなります。また、寒さのために人通りが少なく、闇に紛れての犯行がしやすいため、空き巣にとっては活動しやすい条件が揃っています。
戸締りが厳重になる
夏は暑さから在宅時に窓を開けている家が多いですが、冬は窓を全て締め切っている場合が多いため、侵入経路が限られています。そのため、人がいる家での窃盗が難しく、侵入しやすい留守宅を狙う空き巣が増えます。
年末年始は家を空ける人が多い
帰省や旅行などで、年末年始は長期間家を空ける人が多いのも、空き巣が増える原因の一つ。留守宅が多く、近隣の家も留守の可能性が高いため、犯行を見とがめられる可能性が少ないからです。
年末年始は現金を家に置いている可能性が高い
お年玉やおせち料理、バーゲンなど、年末年始はお金を使う機会が多く、金融機関の窓口もしまっているので、普段よりも手元に現金を置いていることが多いもの。空き巣にとっては、現金をたくさん手に入れられるかき入れ時です。
空き巣に狙われやすい家
空き巣に狙われやすい家には、いくつか特徴があります。もし、当てはまるようであれば、日ごろからしっかり防犯対策をすることをおすすめします。
戸締りが甘い家
玄関は施錠していても、お風呂の窓が開けっぱなし…意外とそんな家は多いものです。空き巣は無施錠の箇所があれば数分で犯行を行います。無施錠の家は、空き巣のリスクが非常に高いです。
公園や観光スポットの近く
空き巣の多くは、事前に犯行現場を下見するケースが多いものです。公園や観光スポットの周辺は、不特定多数の人が集まるので、目立たずに下見をすることができます。また、人混みに紛れて逃走しやすいという点でも危険です。
周囲から死角になっている家
逆に、周囲から死角になっている家も空き巣に狙われる可能性が高いです。特に、塀や窓といった侵入経路になる場所が死角になっている場合は注意が必要です。
長期間留守になっている家
長期間留守にしている家は、犯行が見つかりにくいため、空き巣にとっては狙いやすい家といえます。郵便物や新聞が溜まっている、インターホンを何回か押しても誰も出ない家はターゲットになりやすいです。
空き巣はどうやって侵入するのか
空き巣対策をするにあたって大切なのが、実際に空き巣がどこから侵入するのかを知ること。警視庁によると、空き巣の侵入窃盗の侵入手段は以下の通りです。
画像出典:警視庁 平成30年中の住宅対象侵入窃盗の発生状況
一戸建てでは「ガラス破り」、中・高層住宅とその他の住宅では「無締り」が一番多いです。つまり、空き巣対策の要は、「ガラス破り」と「無締り」をいかに防ぐかにかかっているといえます。
被害にあう前に!空き巣を防ぐための対策
空き巣を防ぐためのポイントは、侵入するのに手間がかかる、あるいは侵入の証拠が残る家だと思わせることです。空き巣は捕まるのを何より恐れるので、これらを意識すれば、空き巣の危険性はグッと低くなります。
施錠や戸締りを徹底する
特に外出時には、玄関だけではなく、お風呂やトイレの窓などの施錠を徹底しましょう。ゴミ出しや近所のスーパーへの買い物などちょっとした外出時も要注意。5分家を空けている間に被害にあう場合もあります。
玄関などに監視カメラをつける
空き巣は証拠を残すのをなるべく避けようとするので、監視カメラがあるだけで、犯行を諦めるケースが少なくありません。また、空き巣はインターホンを押して不在かどうかを確かめることがありますが、監視カメラを設置することで、インターホンを押すこと自体を防げます。
窓の防犯対策を徹底する
空き巣の侵入経路の多くは窓です。窓に補助錠を取り付けることで、戸締りの突破が難しくなり、空き巣による被害を避けられます。また、防犯フィルムを窓ガラス全面につけることで、ガラス破りを防げます。
センサー付きライトを設置する
空き巣は犯行中の周囲の変化に敏感です。人の動きを感知して点灯するライトを設置しておけば、光に驚いて逃げていく可能性が高いです。長期間留守をするときにも有効です。
冬に増加する空き巣は、対策次第で被害にあう可能性をグッと下げられます。深刻な空き巣被害にあう前に、まずはできるところから対策していきましょう。
まとめ
空き巣犯にとって、日没時間の早くなる冬は侵入するには大チャンスになります。しかし普段から防犯対策をおこたらなければ安心した日常生活を送ることは可能です。
とくに夜は音による防犯と、それにあわせて複数の防犯対策を組み合わせて「後回し」にされやすい家を目指しましょう。
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Moly.jp編集部

Moly.jpの運営やAIST:産業技術総合研究所(産総研)との犯罪予測の共同研究や防犯対策の講演活動、メディア出演などを通じて防犯の啓蒙、社会実装に取り組んでいる。公益社団法人日本防犯設備協会認定の防犯設備士(第19-29640号)。
防犯ガラスや防犯グッズで窓の防犯対策を万全にしていても、施錠していなければ泥棒に簡単に侵入されてしまいます。安全で快適な暮らしを送るためには、意識して防犯に取り組む必要があります。