私のストーカー被害。メンタルケア心理士になった今、わかること。

こんにちは。メンタルケア心理士の桜井涼です。

今回よりストーカー被害の実態と対策を、実例を交えながら書いていきたいと思います。

つきまといなどの行為は、「気のせいじゃないの」と軽く捉えられてしまうことが多く、本人だけが怖い思いをし、「私の被害妄想なの?」という感覚にさえなってしまうことがあります。はっきり言って、何かあってからでは遅いです。できるだけ早い段階で対策を講じて、精神的負担を軽くできるようにすることを大切にしましょう。

ストーカー相談の実態

つきまといなどの行為を受け、実際に警察で相談をした件数を知っていますか?

警察庁が発表した平成30年の相談等の件数は、2万1,556件となっています。前年比で見てみますと、-1,523件と減少していますが、『平成24年以降依然として高水準を推移にある』と警察は判断し記載しています。

また、被害者と加害者の関係においても書かれていて、『交際相手及び配偶者が約半数であり、面識なし及び行為者不明が約15%』とも記しています。

警察庁:平成30年におけるストーカー事案及び配偶者からの暴力事案等への対応状況について

このように、まったく見ず知らずの相手からストーキングされることもあるのです。では、著者が経験した見ず知らずの相手からのストーカー被害を実例として紹介したいと思います。

著者が遭ったストーカー被害

著者が最初のストーカー被害に遭ったのはまだ20代の頃でした。早期の対処と警察との連携で事なきを得ることができましたが、思い出すと今でも恐怖がよみがえってきます。

当時は学習塾の講師をしていました。幼児クラスから中学生クラスまでを担当しており、スタッフもほぼ女性でストーカーに遭うなんて思ってもみませんでした。

1.きっかけ

教室に置く本を探して数件の書店を回っていました。3件目で「なんか見られている感じがする」と思い、後ろを振り返りました。棚の陰から本を手に取りながらこちらをうかがっている男性と目が合いました。

この時は「気のせいだろう」と思って早々にその店を出て、次の書店へ。市街の書店へ向かったのですが、そこの店でも同じ男性がいたのです。この時は私のすぐ後ろで何か小声でぶつぶつ言っていたので、すぐに気がつきました。

背筋がぞくっとし、何も買わずすぐに店を出ました。

学習塾で、これまでのことを女性スタッフに話しました。その時は「変な人がいるんだね。気をつけないとね」くらいの会話で終わりました。しかし、これだけでは終わらなかったのです。

2.出現

後をつけられるような体験をした5日後、塾に通っていた子どもたち数名が「先生、外に変な男の人がいるよ」と入室して開口一番に言ってきました。

慌てて外を見に行きましたが、不審な男の影はありませんでした。すぐに、警察に電話をし、来てもらいました。しかし、不審な男はいなくなった後でしたし、痕跡や嫌がらせを受けていたわけではなかったため、できることはあまりありませんでした。

・子ども達から風貌や人相などの聞き出し
・不審者が出たという情報を流してもらう
・しばらくは重点的にパトロールに来てもらう
の3点でした。

「防犯カメラをつけて様子をみてください。何かありましたらすぐにお電話を」と言って帰られました。その日は、子ども達の安全を考え、父兄に迎えに来てもらい、確認してから引き渡して帰しました。次の日には、防犯カメラを設置したのですが、不審者が写り込むことはありませんでした。

3.無言電話

不審者騒動があってからの数日後、塾にはいたずら電話がかかってくるようになりました。出てもただハアハアという呼吸する音だけです。最初のうちはやめてとか声に出していましたが、どうせ何も言わないので出て息の音がしたら切るようにしました。

そのうちに、私を名指しするようになりました。講師名が貼られていたのでそれを見たのでしょう。

当時は実家に住んでいました。大家族の上に大型犬を4匹飼っていましたので、家には近づけないと思ったのかもしれません。無言電話も家にはかかってくることはありませんでした。

4.接触

ドリル採点や次の授業の準備をしているとカツンやコンといった窓に何かが当たる音がするのです。何だろうと思ってカーテンに近づいたら人影が。カーテンを開けると、書店で見かけた男性でした。慌てて警察に電話をしました。最初よりはたくさんの警察官が来てくださって、建物の外を回って人がいた形跡がないかを調べてくれているようでした。

状況を説明していたら、外を見回っていた警察官の方たちが窓のそばと建物を歩き回ったような足跡を発見してくれました。その時間は、雪が降っていたので積もった雪に足跡がくっきり残っていたのです。

おかしいと思い始めてから、約1か月半の間に接触を持とうとしたのです。

5.容疑者

それからまもなく容疑者らしき男性を見つけたと連絡があり、警察署に行きました。相手の顔を見ましたが書店で見かけただけの全く知らない人でした。

逮捕されるのだろうと思っていましたが、その当時はストーカー規制法の改正前で、性的暴行や身体的に危害を加えられていないため、注意だけでした。

当時は著者も無知で警察でそう言われたらそれ以上何もできませんでした。その後、同じ男性に何かされるというようなことはなかったので、それで幕引きのような形でした。

ストーキングしてしまう人の心の背景にあるもの

つきまとい行為をしたり、手紙やメールを過剰に送ったりする迷惑行為を繰り返してしまう場合、一方的に恋愛感情を持たれてしまっています。そして、相手も自分のことを好きでいてくれていると信じて疑いません。これを被愛妄想といいます。

元恋人や元夫といった相手を知っている場合だけでなく、たまたま見かけただけの関係でも起こります。

ストーキングをしてしまう人に共通する心理とは

・他人と適切な関係を築くことが難しい
・他人を思いやれない
・攻撃性が強い一面があり隠している(拒絶などで一気に爆発してしまうことも)
・甘えや承認欲求が強い(人から認められたいという思いが強い)
・自分より力(権力など)が上の人には弱い

以上のことから何らかの人格障害があると考えられます。しかし、日常生活を送るのには支障がない程度でしょう。

ストーカー行為をされたときにできること

拒絶したり無視をしたりして相手にNOという態度を見せることが言われます。大切なことですが、初期の段階ではもう少しやれることがあります。

  1. 家族や恋人など第三者に話をしておく
  2. 接触があった日時を明確に記録しておく
  3. 何らかの接触(無言電話や手紙、郵便物がなくなるなど)があった時点で警察に相談
  4. 極力1人にならないようにする
  5. 防犯スプレーや笛などを随時携帯する

相手からの接触に関する物は、全て証拠となりますので、記録をつけておきましょう。録音しておくのも1つの手です。

著者はこの他に、相手が痕跡を残しやすいようにしていました。

塾は1階にありましたので駐車場と敷地の間に細かい砂利を敷いておき、足音が聞こえやすいようにしておきました。また、塾の裏側には水をまいて少しぬかるんだ状態にしておいたのです(自宅も同様です)。このように相手が痕跡を残しやすいようにしておくという方法も有効的でした。

1人での外出は避け、どうしてもの時は人通りの多い道を通り、車に乗る際はついてくる車がないかをバックミラーで確認していました。

まとめ

ストーカーは年々増えている傾向にあります。そして狙われるのは容姿に関係ないということを知ってほしいと思います。相手の「お互いが両想いである」という妄想が原因で起こることがほとんどです。だから、被害者に非はありません。

何か変だとかおかしいと感じたら、すぐに第三者に話し、万が一何かがあったときのために備えておくことが必要です。自らを守るためのグッズを持つことだけでなく、警察に相談に行くことも自分を守るためには大切なことです。

物的証拠がそろっていなくても、相談することで定期的な巡回や不審者がいることで注意を呼び掛けてくれます。思いつめてすごく怖くて不安な状態にならないように親身になってくれますから、警察への相談はマストです。

あとは、ストーキングしてくる相手の素性をつかみやすいようにしておきましょう。決して相手と直接話そうなんて思わないでください。元恋人・夫でも攻撃性の強い一面があることを忘れず、接触を控えて自分の身を守ることを第一と考えてほしいと思います。

この記事を書いた人
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桜井 涼
メンタルケア心理士/ライター

新潟県出身の元学習塾講師のメンタルケア心理士。「地球が滅亡しても生きていける」と言われていた自衛官の父からサバイバルや防犯に関するトレーニングを受けて育つ。塾講師時代より子どもの心の動きに興味を持ち、メンタルケア心理士の資格を取得。2009年より文筆家として活動。ストーカー被害に遭ったことをきっかけに、心理学を通して女性や子どもの防犯を呼び掛けている。

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Moly.jp編集部

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