【ポイントは切手?】本物っぽい○○ハガキを送ることで相手を騙す架空請求の手口とは

こんにちは。これまで本メディアで10回に渡り詐欺業界の裏側についてお話ししてきたNです。この度、Molyさんのご好意でまた連載させて頂く事になりました。今連載のテーマは、「最新詐欺事情の解説」です。特殊詐欺・悪徳商法に深く関わった者として、自衛に繋がる知識を読者の皆様と共有し、詐欺や悪徳商法がゼロになる世の中に少しでも近づく事に微力ながら貢献出来れば、と思っております。

第6回目の本日は「圧着はがきを利用した架空請求」です。

何らかの郵送物や電子メールを利用した架空請求はこれまでもありましたが、今回の詐欺のポイントはなんと言っても「圧着はがき」を利用していることです。

圧着はがきの最大の利点はなんと言っても「本当っぽい」効果を醸し出すことです。

利用する小道具に凝れば凝るほど、騙される確率が上がります

また、何度も申し上げていますが、詐欺に対する自衛の一つは「実際の詐欺事例に触れておく」事です。

では見ていきましょう。

【詐欺事案】

圧着はがきを利用した架空請求詐欺の例とは

【手口概要】

1.圧着はがきが送られてきます
*中を開くと「最終通告」「財産の差し押さえ」などと不安を煽るワードが並んでいます

2.はがきの受取者(=被害候補者)が詐欺師側に電話連絡するように促されます

3.電話をかけると銀行振込やアマゾンギフトカードなどでの支払いを要求されます

<ポイント!>
1.「圧着はがき」を利用して「本当っぽい」感じを醸し出していること
2.「財産差し押さえ」などと不安を煽ること
*さらに上記リンクの画像を見てみると、請求金額が記載されておりません。金額を記載しない最大の理由は「騙し取れるだけ取る」ためです。

例えば、「有料サイトの利用料金は◯◯万円だけれど、延滞金で△△万円かかっていて合計で××万円になる」などと言われます。これは、この手の架空請求詐欺の常套手段です。

1.ターゲット】

誰でもターゲットになり得ます。
*ただし、おそらくは出会い系サイトやアダルトサイトなどの有料サイトの利用者の名簿を購入してその名簿に記載されている方に送っている可能性が高いと思われます。

2.被害金額】

数万円~数百万円
*被害金額に幅があるのには理由があります。

1.電話をかけてきた相手の資産状況を聞いた上で請求額を決める
2.一度支払った相手に、「別のサイトでも同様の未払いがないか調べる」などと言い何度も請求をかけ支払わせる

また、請求金額が記載されているものでも一度支払ってしまうと何度も請求をかけられてしまいます。

3.考えられる二次被害】

1.同様の手口
*前述したように何度も請求される以外に、別会社を名乗って再度アプローチされるケースがあります

2.すぐに別手口の詐欺に引っかかるというケースはなくとも、騙される過程で情報を吸い上げられ、後に再び利用される可能性もあります

4.見極めのポイント】

1.切手が貼ってある
*上記リンクのハガキをよく見てください。切手が貼ってあります。通常、詐欺師ではない正規事業者が圧着ハガキを送る場合、「料金別納」です。切手を貼っている理由は、「料金別納にすると足がついてしまうから」です。
*「料金別納」で同様の詐欺を行うケースも出てくる可能性があるので安心しないで下さい。

2.利用サイト名・日時など具体的な情報が記載されていない

3.「資産差し押さえ」「ブラックリストとしての登録」などと不安を煽る

5.対策】

事前対策が難しいため、もしハガキが届いてしまったら下記の点を行なってください

1.切手貼付の有無*上記で述べたとおりです
2.はがきに記載された連絡先には連絡しない
3.インターネットを使って記載されている連絡先を検索してみる
4.(上記3までやっても不安だったら)国民生活センターや最寄りの警察署に相談する

6.騙された後の対処法】

この手の詐欺も残念ながら騙し取られたお金が戻ってくるとは考えづらいです。その意味では有効な事後対処法はありませんが、3点ほどあげます。

1.金融機関に連絡して詐欺に使われた口座を凍結する
2.警察に被害届を出す
3.二次被害に留意する

7.元詐欺師の視点とまとめ】

私自身も架空請求を行なっていたことがあるので騙し方は古典的ではあります。しかし、今回取り上げた最大の理由は「圧着ハガキを用いて『本当っぽい』感を演出している」ためです。何度も申し上げますが「本当っぽい」感じが出れば出るほど騙される確率が上がります。

このようなハガキ(電子メールなどにも当てはまりますが…)が届くと、不安になり冷静な判断が出来なくなってしまう方もいらっしゃるかもしれません。そうならないための方策の一つとして「実際の事例に触れておく」ことが大切です。

以上が今回取り上げた詐欺事案に対する私の見解です。

▶︎【元詐欺師が解説】二段階認証で安心させる手口?本物と勘違いしてしまうフィッシング詐欺について

Moly.jp編集部

この記事の監修
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河合成樹
防犯ジャーナリスト/防犯設備士

Moly.jpの運営やAIST:産業技術総合研究所(産総研)との犯罪予測の共同研究や防犯対策の講演活動、メディア出演などを通じて防犯の啓蒙、社会実装に取り組んでいる。公益社団法人日本防犯設備協会認定の防犯設備士(第19-29640号)。出演実績:「ビートたけしのTVタックル」「ホンマでっか!?TV」

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