【今日の事件簿】生きたまま焼殺?三島女子短大生焼殺事件とは

今から18年前の1月22日、三島女子短大生焼殺事件が起きました。この事件は犯人の男が1人の女性を拉致して強姦し、生きたまま焼殺するという近年まれに見る残虐な事件です。今回は、この三島女子短大生焼殺事件について詳しく紹介していきます。

三島女子短大生焼殺事件の概要

2002(平成14)年1月22日午後10時50分ごろ、アルバイトを終えた当時19歳の女子短大生が帰宅途中に行方不明となりました。そして、1月23日の午前2時35分ごろ、静岡県三島市の市道脇の道路工事現場で、車で付近を通りかかった人が黒い塊から炎が上がっているのを発見。その炎に近づくと強い異臭がし、炎の中から人の足が見えたため110番通報しました。通報を受け駆けつけた警察官によって運動靴をはいた、身長155cmから160cmの若い女性とみられる焼死体が発見されたのです。

警察は当初自殺と事件の両方で調べていました。しかし、遺体の口元に粘着テープが残っていたり遺体の腕が粘着テープで後ろ手に縛られていたりしたことから、殺人事件の可能性が高いとして捜査を開始。そして、1月24日に歯の治療痕などから行方不明となっていた女子短大生と判明しました。捜査本部はアルバイト先から自宅に帰宅する間に何者かに襲われ、拉致されて焼殺されたと推測しアルバイト先を出てから遺体発見までの約3時間半の足取りを追いました。しかし、手掛かりが少なく捜査は難航します。

被害者周辺に目立ったトラブルがなく携帯電話にも不審な通話記録がなかったため、捜査本部は当初、通り魔的犯行の可能性を視野に捜査を進めていました。そして、事件から約半年が経った7月、捜査本部が不審者の割り出しを進めていたところ1人の男が捜査線上に浮上します。その男は7月の段階で刑務所に服役していました。捜査本部は男に唾液を提出させ唾液のDNA鑑定をおこなったところ、現場に残されていた遺留物と一致。男を重要参考人として任意で事情を聞いたあと7月24日に逮捕監禁・強盗容疑で逮捕しました。逮捕当初、男は曖昧な証言や容疑を否認したりしていましたが7月30日に殺害を認める供述を始め、8月13日に殺人容疑で再逮捕されました。

犯人と事件の詳細

逮捕された男は北海道で4人兄弟の次男として生まれ、生後まもなく家族とともに静岡県の三島市に移住してきました。幼少期から貧困で、母親は子どもの面倒を見ずにパチンコに狂い、損をしたときには子どもに当たり散らすなどしていました。男は父親との仲も悪く、中学3年生のときに窃盗で初等少年院に送致されます。少年院から出て20歳のときに結婚し子どももできますが、すぐに覚醒剤取締法違反などで逮捕され執行猶予付きの有罪判決を受けます。さらにこの執行猶予中に強盗致傷事件を起こし逮捕。4年6カ月の実刑判決を受けました。2001年に仮出所してからは離婚した元妻と復縁して沼津市内で土木作業員として働いていました。

そして、2002年1月22日の事件当日。仕事を終えた男は会社の同僚と三島市内の居酒屋で飲んだあと車で帰宅する途中、仕事場に弁当箱を忘れてきたことを思い出します。取りに戻る途中の道のりで、自転車を走らせている被害女性を発見。男は車の中から声をかけますがまったく相手にされませんでした。しかし、自分の好みの女性であったことから何とか関係を持ちたい思い、先回りして車を停め、再び声をかけますが女性が大声をあげて逃げようとしたため、強姦しようと決意。頭部を右わきに抱えながら手で口を押え脅して車に押し込み拉致しました。

そして、午後11時40分ごろ函南町の山中に到着し、車の中で脅しながら女性を全裸にして強姦。その後、三島市内まで戻って女性を解放しようと考え適当な場所を探して走り回りますが、この時覚せい剤仲間から連絡が入り、自分も覚せい剤を打ちたくなります。また、女性を解放する場所を早く決めなければと焦るなか、女性を解放したら警察に通報されて再び刑務所に戻ることになるのではないかと思うようになります。そして、女性を殺害することを決意し日付が変わった1月23日午前2時頃、おびえる女性に灯油をかけて、生きたまま火をつけ殺害したのです。

裁判とその後

2004年1月に男の第1審の判決公判がおこなわれ、静岡地方裁判所は男に無期懲役を言い渡します。検察側・弁護側ともに量刑不当を理由に控訴。2005年3月におこなわれた控訴審判決で男に死刑判決が言い渡されました。2008年の上告審判決公判でも上告が棄却され死刑が確定。殺害された被害者の数が1人の殺人事件で、死刑判決が言い渡されたのは極めて異例で、静岡県内においては初の事例でした。ちなみに男の死刑は2012年8月に執行されています。

まとめ

今回紹介した事件では死刑判決が妥当かなどについて話題となりました。しかし、犯行の残虐性などを考えると納得できるといった人も多かったようです。ともあれ、こうした事件に巻き込まれないようにするためには、まずは、いつ何が起こるかわからないという高い意識と、できる限りの防犯対策が必要となります。

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この記事の監修
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河合成樹
防犯ジャーナリスト/防犯設備士

Moly.jpの運営やAIST:産業技術総合研究所(産総研)との犯罪予測の共同研究や防犯対策の講演活動、メディア出演などを通じて防犯の啓蒙、社会実装に取り組んでいる。公益社団法人日本防犯設備協会認定の防犯設備士(第19-29640号)。出演実績:「ビートたけしのTVタックル」「ホンマでっか!?TV」

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