【世界の未解決事件】灯台守の3人はどこに消えた?アイリーン・モア灯台事件とは?

アイリーン・モア灯台事件とは?

1900年に起こった謎の未解決事件を語る前に、この事件の舞台となった島についてご説明しましょう。事件の舞台となった島はスコットランド西方にあるアウター・ヘブリディーズ諸島に属する大小様々な島群をフラナン諸島と呼んでおり、その中の最北端に位置するルイス島から西方にかけておよそ6.5キロの場所にあるのがアイリーン・モア諸島です。

このフラナン諸島ではかつて多くの人々が住んでいましたが、ヴァイキングの侵攻や他の島々からも隔絶されているので次第に人口が減少し、今では灯台によって機械化されているだけです。灯台による機械化が進んだのは1971年のことですが、アイリーン・モア灯台事件が起きたのは1900年でした。

1899年12月、アイリーン・モア諸島に3ヶ所の灯台が建造されました。灯台を建造した目的は、アイリーン・モア諸島周辺の海域はアメリカ大陸とスカンジナビア半島を結ぶ重要な航路として重要視されており、なおかつ難関として知られていたため、周辺を航行する船の安全性を確保することでした。

そして3ヶ所の灯台には元船乗りのジェームズ・デュカット、ドナルド・マッカーサー、トマス・マーシャルが灯台守として常駐していました。当時はラジオもテレビもない時代で、3人と言えども持ち場は別々。2週間に一度、水や食料などを配給してくるへスぺラス号による外部との接触のみが唯一の楽しみでした。

そして1900年12月15日、いつも通りヘブリディーズ諸島の沖合いを航行していた貨物船アーチャー号が現在位置を確かめるためにアイリーン・モア諸島の灯台から発せられる灯台の明かりを探しましたが、どこにも見当たりませんでした。しかも灯台守に連絡をしても一切の応答がなかったのです。

事件の詳細について

元々灯台は救難信号を発することができましたが、奇妙なことにアーチャー号から救難信号のサインである光は発見できませんでした。これはおかしいと思ったアーチャー号の船長は目的地にたどり着くと、すぐに役所に知らせました。しかし、その役人は怠慢だったのか、どこにも異常が連絡されることはなかったそうです。

そして12月26日、いつものように配給に来たへスぺラス号も灯台から明かりが発せられていないことに不信感を覚え、アイリーン・モア諸島に到着しました。上陸する前に汽笛や大砲の音などで灯台に呼び掛けてみましたが、それでも応答はありませんでした。

船員がボートで灯台に向かって確認しましたが、どこも異常は見受けられませんでした。どこにも争った形跡はなく、全て当時のままの状態といった感じできちんと整えられていたのです。灯台のランプに異常があったわけでもなく、ただ灯台守の3人が忽然と姿を消したという疑問だけが残りました。

事件の行方

船員はどこを探しても3人を見つけることができなかったため、専門の調査員に後を任せて島を後にすることしかできませんでした。専門の調査員が懸命に調査したところ、島の西側に暴風雨の痕跡があったこと、岩の割れ目に常備してあった道具箱がないこと、そしてジェームズとトマスが使っていたオイルスキンがないことなど不可解な点がいくつか見つかったそうです。

このことから、ジェームズとトマスは暴風雨の中で道具箱を使わざるを得ない状況になり、誤って海に投げ出されたと推測されました。しかし、それではなぜマッカーサーまでもがいなくなってしまったのか説明がつきません。

別の説では1人が海に落ちてしまったので2人が助けようと海に飛び込み、結果的に3人とも死亡してしまったと言われています。また、あまりにも孤独な生活を送らなければならない状況下で1人が我を失い、2人を殺害して自分も海に飛び込んで自殺したという説もあるそうです。

どれも証拠がないので実証することができず、現在も失踪した理由が分からない未解決事件となっています。しかし、トマスが記した日誌には、極めて不可解な内容が書かれていたそうです。

12月12日
『北西から強い風雨があり、波しぶきが塔の頂上まで達した。全て順調。デュカットは怒りっぽい』

同日
『嵐が吹き続け、多数の船の灯火が見えた。デュカットは静かだ』

12月13日
『相変わらず西からのひどい風。デュカットはずっと静かだ。マッカーサーはお祈りをしている』

12月15日
『嵐は終わった。神はどこにでもおられるのだ』

確かに不可解な内容だが、世間ではこの日誌が本当にトマスが記したものなのか、そもそもこの日誌自体が実在するのか疑わしいものとして考えているようです。

まとめ

3人の灯台守はなぜ突然姿を消したのか、未だ謎が解明できない未解決事件です。しかし、直前に暴風雨があったことから様々な説が飛び交っているのも事実です。ただ、この謎は永遠に解かれることがない未解決事件として語り継がれるのではないでしょうか。

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Moly.jp編集部

この記事の監修
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河合成樹
防犯ジャーナリスト/防犯設備士

Moly.jpの運営やAIST:産業技術総合研究所(産総研)との犯罪予測の共同研究や防犯対策の講演活動、メディア出演などを通じて防犯の啓蒙、社会実装に取り組んでいる。公益社団法人日本防犯設備協会認定の防犯設備士(第19-29640号)。出演実績:「ビートたけしのTVタックル」「ホンマでっか!?TV」

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