【今日の事件簿】”デート中の男女”を狙った少年少女6人による凶行…名古屋アベック殺人事件とは

今から32年前の2月23日、名古屋アベック殺人事件が起きました。この事件は男女の不良少年グループ6人が起こした稀に見る残虐な事件です。今回はこの名古屋アベック殺人事件について詳しく紹介していきます。

名古屋アベック殺人事件の概要

1988(昭和63)年2月23日の早朝、愛知県名古屋市の県営公園の駐車場で車体がボコボコとなりフロントガラスや窓ガラスが粉々に割られている乗用車が発見されました。その周辺には女性用の下着やガラス片、血痕などが散乱し、この乗用車の所有者が判明して警察が捜査を開始。目撃情報などから、犯行グループ6人を逮捕しました。

その後の調べで被害者は、理容師の当時19歳の男性とその同僚で理容師見習いの当時20歳の女性と判明。2月23日の午前4時半ごろに県営公園の駐車場で車内デートをしていたところ、男女6人に突然木刀や鉄パイプで襲われました。そして、車内から引きずり出され男性は滅多打ちにされて殺害。女性も集団レイプなどをされた後に殺害されて、三重県の山林に埋められました。

犯人グループと事件の詳細

犯行グループ6人のなかで主犯は、とび職で元暴力団組員の当時19歳の少年Aと判明。準主犯格はAと同じ、とび職で元暴力団組員の当時17歳の男B。共犯として犯行グループで唯一成人の当時20歳の男Cと当時19歳で無職の少年D、当時17歳の少女EとFがいました。6人はシンナーを常習しており深夜に暴走行為をして、いつも名古屋市にあるテレビ塔噴水付近にたむろしていたことから「噴水族」と呼ばれていました。

事件を起こした2月23日もここにたむろをしていて、そのうち誰かがバッカン(アベックを襲い金を奪うこと)をしようと言い出し、2台の車に分乗して名古屋埠頭に向かいます。そして、名古屋埠頭で2組のアベックを襲い計8万6000円を手にしますが、これで満足はしませんでした。彼らはアベックがいるであろうと踏み、県立公園に向かいます。駐車場に付き1台の車を発見して両脇に停車し、木刀や鉄パイプ、バールなどで襲ったのです。

車はすぐに逃げようといきなりバックをし、その際に犯人グループの2台のうちの1台に衝突します。これに6人はさらに逆上して、大暴れしました。そして、男女2人を車外に引きずり出し木刀や鉄パイプで2人の頭や顔を殴り、現金1万円あまりを強奪。当初は金を奪うだけの予定でしたが、暴力に歯止めが利かなくなりました。男性が気絶するまで全身を滅多打ちにし、女性を裸にして集団で強姦。全身にタバコの火を押し付け陰部にシンナーをかけて火を押し付けるなどして、激しく暴行しました。

2人がぐったりと倒れ込み夜が明け始めたため、このまま放置すればすぐに見つかって大ごとになると考え、それを怖れてぐったりとした2人を車に連れ込み殺害を決意。そして、暗くなってから殺害しようと1日車に監禁して、24日の午前4時半ごろに少年AとBが男性の首にビニールロープを巻き付け綱引きの要領で両側から引っ張り絞殺しました。男性を殺害したことで気持ちがひるんだ彼らは、男性の遺体を車のトランクに詰め、女性を生かしたまま6人組の1人の自宅に一泊しました。そして、次の日に意を決し三重県の山林に向かい、女性を男性と同じ方法である殺害して2人を埋めたのです。その後6人は名古屋市に戻り、逃走先を相談しているところを捜査員に見つかって逮捕されました。

裁判とその後

犯行グループ6人は殺人や強盗致傷罪、強盗強姦罪など計6つの罪に問われました。名古屋地方検察庁は犯行グループのなかで唯一の成人である男Cについては名古屋地方裁判所に起訴。主犯格の少年Aら少年少女5人は「犯行は悪質で刑事処分が相当」とする意見書を添付したうえで、名古屋家庭裁判所に送致しました。名古屋家庭裁判所は約1カ月にわたり家庭環境の調査などをおこない、1988年4月に主犯格のAら5人を刑事処分に相当するとして、名古屋地方裁判所に逆送致することを決定しました。

名古屋地方裁判所でおこなわれた第1審の結果、刑が確定したのは4人。準主犯格の少年B(求刑通り無期懲役判決)少年D(懲役13年、求刑は懲役15年)少女E・F(求刑通り懲役5年以上10年以下の不定期刑)でした。男Cは求刑通り無期懲役を言い渡されますが控訴。そして、主犯格の少年Aには求刑通り死刑判決が言い渡されますがAも控訴しました。少年Aは逮捕後少年鑑別所に収容された当時は、少年だから大した罪にはならないと高を括っていたそうです。しかし、死刑判決を受けると、よほどショックだったのか呆然としていました。

そして、初公判から6年に及ぶ裁判が終わり1996年12月の控訴審判決公判では死刑判決だった少年Aに無期懲役刑を言い渡され検察側が控訴を断念したために刑が確定。男Cには懲役13年の判決が言い渡され、こちらも刑が確定しています。

まとめ

今回紹介した事件では少年による犯罪でしたが、あまりにも残酷だったため第1審では主犯格の少年に死刑判決が出ました。結局控訴審で減刑され無期懲役となり、社会からは少年なら何でも許されるのかという声が多数上がって問題視されました。ともあれ、この事件はドライブデート中にいきなり集団で襲われて殺害されるという想像すらできない事件です。いつ何が起こるかわかりませんので、できる限りの対策はしていきましょう。

▶︎【ドライブレコーダーおすすめ20選】何を重視すればいいの?ドライブレコーダーの選び方を大公開!

Moly.jp編集部

この記事の監修
河合さん写真
河合成樹
防犯ジャーナリスト/防犯設備士

Moly.jpの運営やAIST:産業技術総合研究所(産総研)との犯罪予測の共同研究や防犯対策の講演活動、メディア出演などを通じて防犯の啓蒙、社会実装に取り組んでいる。公益社団法人日本防犯設備協会認定の防犯設備士(第19-29640号)。出演実績:「ビートたけしのTVタックル」「ホンマでっか!?TV」

関連記事

  1. 8/15 卑猥な声かけには無対応を!!

  2. 【今日の事件簿】生きたまま焼殺?三島女子短大生焼殺事件とは

  3. 8/8 九州地方ではつきまといに注意!!

  4. 自殺勧誘ネットへの書き込みに対する通報が去年の8倍!?相談は専門機関へ

  5. 6/28 東日本は公然わいせつ!西日本は痴漢に注意!!

  6. 渋谷ハロウィンのトラック横転犯逮捕!防犯カメラ捜査のプロ「SSBC」とは一体何者??

  7. 【必読】「レイプ・カルチャー」という言葉、知っていますか? 性犯罪の被害者を苦しめないために。

  8. 6/22のMoly’s防犯注意報

  9. スズメバチやクマが多数出没!?防犯対策も大切だけど、獣害対策も!!

Moly.jp公式メルマガ

↓ Moly.jp公式メルマガです ↓

【防犯ジャーナリスト河合成樹】が最新の人気記事の独自紹介や裏話、お得な防犯グッズのご紹介や緊急防犯対策などを配信します。ぜひ、読者登録をお願いします

※メルマガにご登録していただいた情報は非公開の上、厳重に管理します。詳細については、プライバシーポリシーをご覧ください。

人気記事

  1. 実は不審者は目立たない? その特徴とは
PAGE TOP