いまだ被害の多いアポ電強盗。被害の9割が固定電話の理由とは?

NHKニュースによると、東京・東久留米市の住宅に侵入して現金を奪おうとしたとして、被害者の情報を実行グループに伝えたとされる容疑者が逮捕されたようです。

この事件はいわゆるアポ電強盗という犯行手口で、事前に被害者の自宅に電話をかけています。

この事件では、住宅に侵入した実行犯や、いわゆる「闇サイト」を通じて仲間を集めた男など、合わせて5人が逮捕・起訴されていて、5人のスマートフォンを解析した結果、紙谷容疑者が被害者の自宅の住所や地図、それに家の外観の写真などを実行犯に送っていた疑いがあることがわかったということです。

この家には、事件の前に自宅に現金があるか確かめる「アポ電」がかかってきていて、警視庁は、紙谷容疑者がこれらの情報をもとに実行犯などに指示していたとみて捜査を進めています。

引用:NHKニュース

こういった事件は3年ほど前から多発しており、被害者のほとんどが高齢者です。

アポ電強盗の特徴

アポ電強盗は昨年大きな話題となりました。東京都・江東区のマンションで80代の女性がアポ電強盗の被害に遭い、口を粘着テープで塞がれ殺害された事件があったためです。

この事件から1年以上たった今でも、手口は大きく変わってはいません。どういった特徴があるのか確認していきましょう。

詐欺であり、強盗である

まずアポ電強盗は、オレオレ詐欺と同様に息子や孫を騙って金品を盗むという手口なので詐欺被害と言えますが、実際の犯行は無理やり自宅に押し入って金品を盗み出す強盗です。手足を縛られる、殴られる、そして、最悪の場合は殺害されてしまうのがこのアポ電強盗の恐ろしい点です。

また、基本的に複数人で犯行に及びます。自分で対処できるなどと考えてはいけません。

アポ電の9割は固定電話にかかってきている

まず、アポ電強盗のほとんどが固定電話にかかってきています。詐欺グループが固定電話にかける大きな理由は、固定電話ではナンバーディスプレイ(相手の電話番号などが表示される画面)がついておらず、息子や孫になりすましやすいこと、必ず自宅で電話を取るため、犯行予定の時刻に家に誰がいるのか調べやすいことなどが挙げられます。

多額の資産のある家を狙う

アポ電強盗は、その名にもあるようにターゲットに対して事前に電話をかけ、自宅に現金がいくらあるのかを聞き出してから犯行に及びます。これは、オレオレ詐欺とは違ってリスクが非常に高いことも関係しています。

オレオレ詐欺の場合は被害者が詐欺だと気づくまで時間があり、場合によっては被害者が気づかないままということもあります。それに比べてアポ電強盗は実行した時点で明らかに犯罪行為だと気づかれるため、リターンの少ない人はターゲットにはしないのです。

アポ電強盗の対策

知らない番号からの電話には出ない

詐欺師は巧妙な話術で情報を聞き出してきます。そのため、一度電話に出てしまうと切るに切れず、結局色々なことを話してしまうというケースが多いです。自分は大丈夫だと思っている方ほど気づかぬうちに色々と話してしまい、被害にあうものです。知らない番号からの電話には出ないようにしましょう。

また、ナンバーディスプレイのついていない固定電話ではそもそも電話に出るまで相手が分かりません。これは非常に危険ですので、もしご実家がそういった固定電話を使用している場合は買い替えを検討してください。

最近では「防犯電話」といって、相手に通話を録音する旨を通知し、通話内容を自動録音することで詐欺を未然に防ぐ固定電話が登場しています。ご家族の安全を守るためにもぜひチェックしてみてくださいね。

家族で合言葉を決めておく

家族で合言葉を決めておくことも大変重要です。電話では声の判別が難しいものです。特に、高齢者は耳が遠くなっていくため、余計に判別しにくくなります。合言葉を決めておくことで安心して電話することができるでしょう。

また、もし祖父母が携帯電話を持っているなら、家族の通話は携帯電話で行うというルールも効果的です。これは、番号を登録しておけば名前で表示されるため、知らない人の場合は電話に出なくて済むようになるからです。

お金の話は折り返し電話するというルールを作る

「電話でお金の話がでたら折り返し電話するといって一旦切る」というルールも効果的です。そして、できれば家族間でお金の話をする時は電話ではなく直接会って話すようにしましょう。

インターホンをモニター付きに変更する

築年数が古い家ではインターホンにモニターがついておらず、玄関まで行って確認しないと誰が来たのか分からないというケースが多いです。

モニター付きのインターホンに変更することで、玄関まで行かなくてもカメラ越しに相手を目視で確認することができます。これによって不用意に玄関のドアを開けずに済み、強盗被害を防ぐことにも繋がります。

ここで注意していただきたいのが、高齢の方の場合は使い方がよく分からず、音が鳴ったら玄関まで行って確認するという本末転倒な使い方をしてしまうケースがあることです。実家のインターホンを交換する場合は、必ず使い方まで確認し、場合によってはマニュアルをインターホンの側に貼り付けておくなどの対応をするようにしましょう。

アポ電強盗は金銭的な被害だけでなく、最悪の場合は命を落としてしまう危険な犯罪です。こうした被害に遭わないよう、細心の注意をするようにしましょう。

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