串カツ田中で起きた盗撮問題、「監視カメラ作動中」がカギ?

現在朝のニュースなどで何度も取り上げられているためご存知の方も多いと思いますが、神奈川県内の「串カツ田中」4店舗が、更衣室に監視カメラが設置されていた問題が原因となり、閉店しました。

今回閉店に至った神奈川県内の4店舗を経営していたフランチャイズ会社が、盗難防止のために設置したという説明がなされていました。

店舗に監視カメラを設置するのは特に問題がないようにも思えますが、今回は設置場所が更衣室だったこともあり、大きな騒動になっています。

では、監視カメラの設置が盗撮にあたるかどうか、そのボーダーラインはどのように決まっているのでしょうか?今回はその疑問について調べてみました。

今回のケースでは、個人情報保護やプライバシーが争点となってきます。

経済産業省が公表している個人情報保護ガイドラインでは、以下のようなQ&Aが掲載されていました。

Q:店舗に防犯カメラを設置し、撮影した顔画像やそこから得られた顔認証データを防犯目的で利用することを考えています。個人情報保護法との関係で、どのよう な措置を講ずる必要がありますか。

A:本人を判別可能なカメラ画像やそこから得られた顔認証データを取り扱う場合、個人情報の利用目的をできる限り特定し、当該利用目的の範囲内でカメラ画像や顔認証データを利用しなければなりません。本人を判別可能なカメラ画像を撮影録画する場合は、個人情報の取得となりますので、個人情報の利用目的をあらかじめ公表しておくか、又は個人情報の取得後速やかに本人に通知若しくは公表することが必要です。防犯カメラにより、防犯目的のみのために撮影する場合、「取得の状況からみて利用目的が明らか」(法第 18 条第4項第4号)であることから、利用目的の通知・公表は不要と解されますが、防犯カメラが作動中であることを店舗の入口や設置場所等に掲示する等、本人に対して自身の個人情報が取得されていることを認識させるための措置を講ずることが望ましいと考えられます。更に、カメラ画像の取得主体や内容を確認できるよう、問い合わせ先等について店舗の入り口や設置場所に明示するかあるいはこれを掲載したWEB サイトのURL又はQRコード等を示すことが考えられます。また、カメラ画像や顔認証データを体系的に構成して個人情報データベース等を構築した場合、個々のカメラ画像や顔認証データを含む情報は個人データに該当するため、個人情報保護法に基づく適切な取扱いが必要です。なお、「顔認証」等の画像処理の方法等は利用目的として直ちに記載が求められているものではないものの、透明性を確保するために、カメラの設置者は被写体となる本人が確認できるよう、画像処理の方法等の詳細やプライバシーポリシーについて掲載したWEBサイトのURL又はQRコード等を示すことが考えられます。

経済産業省「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン」及び「個人データの漏えい等の事案が発生した場合等の対応について」に関するQ&A より引用。

上記のQ&Aに照らすと、今回のケースでは監視カメラの設置を事前に従業員に通知する必要があったと考えられます。当該フランチャイズ会社の説明では「盗難防止のため」ということでしたので、少なくともそれ以外の目的では使用しない旨を社員に伝えるか、更衣室内に掲示しておくべきでした。

「防犯」という観点では、従業員に対して「近隣の店舗で盗難が発生しているので、しばらくの間は更衣室に監視カメラを設置します」と言わない限り防犯効果はないと言えます。これはみなさんがご自宅に取り付ける防犯カメラにも言えることです。見えやすいところに「防犯カメラ作動中」などの注意書きをしておくことで初めて効果を発揮します。

また、このように注意書きを書いておくことで個人情報保護の観点もクリアすることができるので、不要なご近所トラブルに巻き込まれないためにも、ぜひ注意書きもセットで設置するようにしてください。

執筆者:Moly編集部

関連記事

  1. 児童ポルノの被害者は7割以上が中高生!!SNSに潜む危険性とは?

  2. 【今日の事件簿】兄が妹を…兄弟の間で一体何が?「渋谷区短大生切断遺体事件」とは

  3. 7/11 要注意!首都圏で痴漢が多発!!

  4. パトカーと青パトの違いとは?高い防犯効果も期待できます!

  5. 【6月1日の事件】佐世保小6女児同級生殺害事件から15年。子供の異変に気づくために何ができる

  6. トイレで用をたす男子の姿を盗撮した容疑で男を逮捕…盗撮は女子だけが遭うわけじゃない!?

  7. 【今日の事件簿】工事中に脱走?「広島刑務所中国人受刑者脱獄事件」とは?

  8. 【大東京防犯ネットワーク】どこで犯罪が起きているのか一目でわかる!?防犯情報マップを要チェック

  9. 被害者の瞳とスマホに残された証拠から犯人逮捕!

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

Moly.jp公式メルマガ

↓ Moly.jp公式メルマガです ↓

【防犯ジャーナリスト河合成樹】が最新の人気記事の独自紹介や裏話、お得な防犯グッズのご紹介や緊急防犯対策などを配信します。ぜひ、読者登録をお願いします

※メルマガにご登録していただいた情報は非公開の上、厳重に管理します。詳細については、プライバシーポリシーをご覧ください。

人気記事

  1. 実は不審者は目立たない? その特徴とは
PAGE TOP