【夏休み】子どもが犯罪に巻き込まれないための防犯対策

2018年8月7日

いよいよ8月、夏も本番です。朝から暑い日が続いていますが、通勤時にふと気づいたら電車やバスが空いているような…
空いている理由は、夏休みに入り通学の子どもたちがいないからでした。

子どもたちにとっては待ちに待った夏休みでしょう。ただ、実は防犯の観点からは油断できない時期でもあります。
夏休みに子どもたちが犯罪に巻き込まれないための防犯対策を確認しておきます。

夏休みは子どもが被害に合う犯罪が増える?


13歳未満の子どもが被害者になった刑法犯の認知件数は、この10年ほど徐々に減少しています。

とはいえ、全被害件数の中で子どもが被害者となる事件の割合は上昇傾向にあります。また、全体の被害件数は減っているものの、「強制わいせつ」や「略取誘拐」などの重大な犯罪はほとんど減っていません。


そして、夏休みを含む7月〜10月の間、特に子供の被害件数が増加する点も見逃せません。

なぜ夏休みは子どもの防犯が難しくなるの?

では、なぜ夏休みは子どもが犯罪に巻き込まれることが増えるのでしょう。あるいは、夏休みは防犯が難しいとも言えるのは、なぜなのでしょう。

それは、夏休み期間中は子どもたちだけになる時間が増えるからです。
もともと、子どもが被害者になる犯罪は夕方に最も多く発生しています。その次が朝。どちらも登下校の時間帯で、子どもが1人になる時間帯です。
夏休みはそれ以外の時間帯でも子どもが1人になることが増えるので、子どもの防犯が難しくなると考えられます。

子どもだけで出かけることが増える

学校のある日には、子どもたちは朝登校して夕方下校します。日中は学校で過ごすので1人になることはありません。また、登下校の時間に合わせて地域の見守り活動が行われることも多く、危険な場面が発生しにくいようにされているとも言えます。
それが夏休みになると、子どもたちは日中ばらばらに行動するようになります。子どもだけで出かけることも、1人になることも普段よりも多いので、犯罪者に狙われやすい状況も増えてしまいます。

子どもだけで留守番することが増える

外出しないからといって安全とは言い切れないのが、夏休みの子どもの防犯対策の難しいところです。
子どもの犯罪被害のうち、約2割ほどが自宅をはじめとする住宅内で発生しているのです。

特に夏休みは、親が仕事に行った後に子どもだけが家に残ることも増えます。子どもが1人で留守番していることが知られると、やはり犯罪者に狙われやすくなってしまうのです。

■夏休みの子どもの防犯対策は?

では、夏休みの子どもの防犯対策では、どのようなことに気をつければ良いのでしょうか。

子どもだけで出かけるときの防犯対策

夏休み中の子どもたちは、いろいろなところに出かけたいものです。常に大人が一緒に行ければ防犯にも良いのですが、なかなかそうはいきません。
子どもたちだけで外出するときには、しっかり防犯対策を確認しておきましょう。

●知らない人についていかない

知らない人についていっちゃダメ。当然どこの家庭でも子どもには常に教えていることでしょう。でも、子どもにとって想定外の事が起こると、ついつい忘れてしまいがちなことでもあります。
できるだけ具体的に、もし自分の名前を呼んで近づいてきた人でも、もし家族の名前を知っている人でも、道を聞かれた場合でも、絶対についていっちゃいけないよと繰り返し言わなければなりません。

●安全な道や公園などを選ぶ

子どもが被害にあいやすい場所というのは確かにあります。木や建物で見通しが悪いところ、人通りが少ないところ、車が停まっていると通れなくなってしまう細い道など。
あらかじめ、通って良い道と近寄ってはいけない道を決めておきましょう。
また、遊びに行く公園などについても、交番やお店などが近くにあって大人が見張ってくれているところや、防犯カメラが設置されているところなど、できるだけ安全な場所を探して、独自の安全マップを作っておくことが大切です。

●予定と居場所を把握する

子どもが1人で遊びに行くとしても、どこに誰と行くのか聞いて把握しておきます。もちろん、危なそうな場所に行くと言うなら止めなければなりません。
また、何時ころ帰ってくる予定かも聞く、あるいは決めておく必要があります。予定通りに帰れない場合には必ず連絡するように習慣づけるのも大切です。

●防犯シミュレーションをする

いくら気をつけていても、トラブルに巻き込まれてしまう、犯罪者に狙われてしまう可能性はゼロにはできません。そして、もし危険な目にあったらためらわずに対処しなければなりませんが、いざという時には動けなくなってしまいがちなもの。そこで、普段からもしもの時を想定して防犯シミュレーションをしておきましょう。

有名な合言葉に「いかのおすし」というものがあります。

「いか」知らない人にはついて“いか”ない
「の」知らない人の車に“の”らない
「お」危なかったら“お”おきな声で叫ぶ
「す」人のいるところに“す”ぐ逃げる
「し」周りの大人に“し”らせる

という防犯行動の頭文字を取ったものです。
詳しくはこちらの記事にもありますので、ぜひご確認ください。

子どもだけで留守番するときの防犯対策

夏休みは親が仕事に行った後の日中、子供だけで留守番をする機会も増えます。子どもだけだと知られると犯罪者に狙われたり、防犯対策が難しくなったりしますので、注意すべきことがあります。

●鍵は見せない

家の鍵は大切だからと首からかけて身に着けて持ち歩いている子がいます。「かぎっ子」などと呼ばれることもあるこのスタイルですが、実はとても危険。子どもが自分で家の鍵を開けるであろうことが一目で分かってしまいます。
子どもに鍵を持たせるときには、外見ではわからないように持たせて、使うとき以外は取り出さないように教えましょう。

●家に入る時には周りを確認

子どもが1人で留守番するときに最も狙われやすいのが、帰宅してドアの鍵を開けるときです。鍵を開けた瞬間に後ろから口をふさがれて、一緒に家の中に入ってこられてしまうと、もう防犯対策などなにもできません。
家の鍵を開けるときには、周りに人がいないか見回して確認する。マンションの場合はそれ以前にロビーやエレベーターでも一緒に入ってくる人がいないか注意する。これらの行動は確実に習慣づけなければなりません。

●来客があっても玄関は空けない

子どもが1人で留守番しているときに来客があったときの対応も教えておかなければなりません。
知らない人ならドアを開けないと教えていても、それが郵便局の人や宅配便の人だったら。ついドアを開けてしまうかもしれません。宅配便を受け取りたいこともあるでしょうが、子どものリスクと防犯対策を考えて、誰が訪ねてきても絶対に玄関は開けない、と決めておいた方が良いでしょう。

●電話にも注意

来客だけではなく電話にも注意が必要です。子どもが1人で留守番していると分かってしまうと、狙われる危険があるからです。
もし電話に対応する場合でも、「家に大人は誰もいません」と言わないよう教えておきます。
「今は料理をしていて手が離せない」とか、「コンビニに行って5分くらいですぐに戻ってくる」などという答え方と、怪しい電話がかかってきたらすぐに連絡する先も決めておくと良いでしょう。

■夏休みだけでなく防犯対策を習慣に

このように、子どもの防犯対策は夏休みだからといって特別なものになるわけではありません。ただ、通常は登下校時や放課後に遊びに行くときなど、子どもが1人だけになる場面は限られているのに対して、夏休みはその場所も広がり時間も長くなるのでさらに注意すべきということです。
日頃から常に子どもと一緒に防犯を忘れず、習慣づけておくことが夏休みにも最も大切な対策になります。

 

執筆者:小林 稔